米Googleは10月15日 (現地時間)、米ニューヨークで製品発表イベント「Made by Google」を開催し、Androidスマートフォンの新製品「Pixel 4」「Pixel 4 XL」を発表した。リアカメラにデュアルカメラを採用。Soliセンサーを装備し、端末に触れなくても手の動きで操作できる。米国など12カ国で発売し、米国では同日から予約販売を開始、24日に発売する。価格は、Pixel 4が799ドルから、Pixel 4 XLが899ドルから。販売国のリストには日本も含まれているが、発売時点で日本ではMotion Sense機能が無効化される。
デュアル化されたリアカメラには、新たに望遠カメラが加わった。従来のソフトウエアを用いてシングルカメラでも鮮明なズーム撮影を実現していたSuper Res Zoomとの組み合わせで、遠景をさらに鮮明に写し取れる。また、ポートレート撮影のボケ味の処理がより正確に行われる。
Pixel 3で好評だったGoogleカメラ・アプリの夜景モード (Night Sight)が強化され、新たに夜空の撮影に対応する。日没後90分以上経って暗くなってから、街の灯りが少ない場所で、三脚や岩の上など安定した場所にスマートフォンを置いて夜景モードで撮影すると、美しい星空を写真を撮れる。この夜空撮影は、Googleカメラ・アプリのアップデートでPixel 3やPixel 3aでも利用できるようになる。
Pixelシリーズは初代からHDR+をサポートするが、Pixel 4では同機能がLive HDR+になり、ライブビューでHDR+の効果を確認可能。スライダーを用いてハイライトやシャドウを調整できる。
Googleで先進的な技術の研究開発に取り組むAdvanced Technology and Projects (ATAP)が開発するモーション認識センサー「Soli」を前面カメラ部分に搭載し、スマートフォンの近くの動きを認識する「Motion Sense」機能を使える。例えば、ユーザーがスマートフォンを手にしなくても、スマートフォンの前に誰かが現れたのを認識して顔認識をアクティブにするので、スムースなアンロックが可能。逆にスマートフォンの前に誰もいなくなったのを認識してスクリーンを消す。また、「Quick Gestures」というジェスチャー操作をサポートする。スマートフォンに触れることなく、近くで手を動かすだけでタイマーのアラームを止めたり、音楽を次の曲にスキップというようなことが可能。Mosion Senseは開発段階からGoogleが情報を公表していたため、Pixel 4の目玉機能とみられていたが、残念ながら、Pixel 4を発売する国の中で日本だけ同機能が無効化される。ただし、Googleは「Coming soon」としているので、提供できる環境が整えば有効化されると期待できる。
ディスプレイは有機ELディスプレイで最大90Hzで駆動する。表示内容に合わせてリフレッシュレートを可変させて、なめらかな表示と効率的なバッテリー動作を実現する。
Pixel 4は5.7インチフルHD+ (444ppi)、バッテリーは2800mAh、本体サイズが68.8 x 147.1 x 8.2mm、重さは162g。
Pixel 4 XLは、6.7インチのQHD+ (537ppi)、バッテリーは3700mAh、本体サイズは75.1 x 160.4 x 8.2mm、重さが193g。以下は共通の主な仕様。
- プロセッサ: Qualcomm Snapdragon 855 (2.84GHz+1.78 GHz、オクタコア)、Titan Mセキュリティモジュール、Pixel Neural Core
- メモリー: 6GB LPDDR4
- ストレージ: 64GB/ 128GB
- リアカメラ: 16MP (f2.4、視野52度)+12.2MP (f1.7、視野77度)
- フロントカメラ: 8MP (f2.0、視野90度)
- ワイヤレス: Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0+LE、NFC
- カラー: ブラック、ホワイト、オレンジ