Apple Watchは、iPhoneと連携して手もとにさまざまな情報を表示したり、モバイルSuicaやポータブル音楽プレーヤーとしても使えるアップルのスマートウォッチです。さまざまな機能強化が施された最新モデル「Apple Watch Series 5」をレビューしたいと思います。

  • 新しい「Apple Watch Series 5」の44mmスペースグレイアルミニウムケースとキャメルスポーツループの組み合わせ

着実な進化を重ねてきた“最強”のスマートウォッチ

Apple Watchは、2015年4月に初代モデルが登場してから、毎年コンスタントにアップデートを繰り返してきました。今年、シリーズは第5世代の「5」まで到達。現在では、スマートウォッチのカテゴリーでダントツの売り上げを誇るデバイスとなっています。

  • 左がSeries 4、右がSeries 5。本体の外観はほとんど変わっていません

現在販売されているApple Watchのラインアップは、「GPSモデル」と「GPS+Cellularモデル」の2種類に大別されます。GPS+CellularモデルはNTTドコモ、au、ソフトバンクが提供する通信サービスを契約すれば、Apple Watch単体でセルラーネットワークにつないで通信ができるようになります。

Apple Watchが単独で通信できると、ユーザーが享受できるメリットも増えます。例えば、iPhoneが傍らになくてもApple Watchから電話をかけたり、メールを受信したり、Apple Musicで配信されている音楽のストリーミング再生もより身軽に楽しめるようになります。

アクティビティトラッカー、音楽プレーヤーとしても優秀

筆者は、2015年に登場した初代モデルから直近のSeries 4まで、すべてのモデルを使い続けてきたApple Watchのヘビーユーザーです。筆者がApple Watchを気に入っているのには「3つの理由」があります。

ひとつは、毎日歩いたり立ったり体を動かした記録や、積極的にジョギングやトレーニングで汗を流しながら運動をした時の成果を、iPhoneの「ヘルスケア」アプリに残すアクティビティトラッカーとしての優秀な機能を備えているからです。光学式の心拍センサーも内蔵しており、運動中の心拍数を測ったり、万が一心拍が高すぎたり低すぎる時には異常として検知し、あとでアラートを飛ばしてくれます。

  • Apple Watchは、アクティビティトラッカーとしてとにかく使いやすくて優秀なデバイスです

  • 背面に光学式の心拍センサーを搭載しています。Series 4からバックカバーの素材がブラックセラミックとサファイアクリスタルになっています

  • 心拍数アプリをタップすると即座に心拍を測ることができます。運動中やちょっと気分が悪くなったときにあると心強いです

もうひとつは、スポーツシーンにも関わるところですが、2016年発売のSeries 2から身に着けたままプールで泳げるほどの耐水性能を備えており、雨の日の屋外や汗をかく夏場でも安心して使えるからです。

そして最後のひとつは、Apple Watchがとてもよくできたウェアラブルタイプの音楽プレーヤーでもあること。小型軽量プレーヤー「iPod nano」の生産が完了し、体を動かしながら音楽を聴きたい時に、軽やかに持ち運べる音楽プレーヤーが見つからなくて困っている…という人には、迷わずApple Watchをオススメできます。

Apple Watchならば、GPS単体のモデルでもApple Musicでチェックしたお気に入りの音楽をiOSのWatchアプリを介してApple Watchの内蔵メモリーに転送し、スタンドアロンの音楽プレーヤーとして活用できます。iPhoneを体に固定するアクセサリーを使うよりも、格段に身軽でフィット感も安定しています。ウォッチのデジタルクラウン(竜頭)を回せば、音量のアップダウンも素早く操作可能。ちなみに、Apple Watchに「ホーム」アプリが入っていれば、自宅のHomePodsの音楽再生や一時停止もリモコン感覚できます。

  • Bluetoothワイヤレスイヤホンをペアリングすると携帯音楽プレーヤーとして使えます

  • Apple WatchはHomePodの簡易リモコンにもなります