今日も仕事、明日も仕事、明後日も明々後日もしししししし死死死死死死死いいいいいいいいいいいいぃぃぃぃeeeeeeeeeeeeee――。

上司からは毎日ネチネチと文句を言われ、ハイテンションな新人の長い雑談のせいで仕事には集中できず、次から次へと湧き出るタスクに追われ、結局今日も終電で帰宅だ。サッとシャワーを浴びて、寝て起きたらまた仕事。楽しみなこともなければ、そもそも休日もない。もはや、人間が持ち合わせるべき感情もどこかに消えてしまった。残ったのは仕事に対する憎しみだけ。このままではまずい。気が狂ってしてしまう。

せめて、1日の90%近くを過ごす職場の環境が、少しでもマシになれば、何かが変わるのではないだろうか……。

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そうだ、ゲーミングチェアだ。ゲーミングチェアを職場に置こう。

  • 「noblechairs」のICON

    eスポーツの盛り上がりで見かける機会の増えたゲーミングチェア。ゲームのプレイのみならず、長時間イスに座るオフィスでもその性能を発揮するはずだ

さて、どんなゲーミングチェアをセッティングしよう。やはり会社に置くので、落ち着きのあるデザインのものでなければならない。オフィスにあるほかのイスと見比べたときに、「べっぴんさん、べっぴんさん、1人飛ばしてドドリアさん」のような異質感があってはダメだ。それと、チープなものはよろしくない。朝から晩まで長時間座るイスである。しっかりしたつくりのものが好ましいだろう。

こうして今回チョイスしたのが、ドイツのゲーミングチェアブランド「noblechairs」のICON、そしてFOOTREST(フットレスト)である。品格が漂うデザインは、オフィスにもきっとフィットするはずだ。

開封から組み立てまで

製品は思いのほか大きいダンボール2つで送られてきた。チェアのICONとフットレストは別々に梱包されており、それぞれの梱包サイズはICONが約807×700×380mm、フットレストが約502×502×292mmだ。

巨大な荷物の到着でザワつく社内。「あれは何だ」「というかあいつは誰だ」――。いかに存在感がなく、知名度の低い筆者でも、オフィスにドデカいダンボールが届けば、いやでも目立つ。すぐに開封するのは得策ではない。「先生、あいつ学校に関係ないもの持ってきてます」のようなクレームを避けるために、ほかの社員が仕事を終え、飲み会で「ウェーイ」と騒いでいるであろう夜中に、こっそりと会社で組み立て始めることにした。

ちなみに、フットレストはそこまで重くはないが、ICONは本体の重さが約28kg、梱包の重さが約30kgである。肩にちっちゃいジープを乗せているようなマッスルガイでなければ、容易に運ぶことはできないかもしれない。誰かに手伝ってもらいながら、組み立てるのがいいだろう。取り扱い説明書でも2人以上での作業を推奨している。

  • ICONの組み立て

    箱はなかなか大きい

  • ICONの組み立て

    ICONのダンボールをオープン

  • ICONの組み立て

    フットレストのダンボールをオープン

  • ICONの組み立て

    中身を出してみた。片側がプラスドライバーになっている六角レンチが内容物に含まれているので、工具を事前に用意する必要はない

  • ICONの組み立て

    フットレストの中身。こちらにも六角レンチが同梱されている

まずは簡単そうなフットレストの組み立てから。こちらは特に難しいポイントはないだろう。大まかには座面と脚部を接続させるようなものなので、5分もかからずに完成した。

  • ICONの組み立て

    輪っか型の部品を置いて、六角レンチで脚部を固定するだけ。簡単だ

  • ICONの組み立て

    完成

  • ICONの組み立て

    角度調整も可能

次にチェア本体の組み立てだ。最初はシートを下にして座面ブラケットを設置。そして、脚部にキャスターとガスシリンダーを取り付ける。次に座面ブラケットの穴にガスシリンダーを差し込み、座面部分と脚部分を結合させる。

  • ICONの組み立て

    座面を裏返してブラケットを装着。アームレストが床に当たって水平に置きづらいので、背もたれ部分のうえに置くとネジを留めやすい

  • ICONの組み立て

    脚部にキャスターを装着

  • ICONの組み立て

    ガスシリンダーをはめこむ

  • ICONの組み立て

    座面ブラケットをガスシリンダーに乗せる。このあと、一度シートに座り、しっかりと差し込まれているか確認しよう

脚部と座面と組み立てたら、次は背もたれ部分だ。一度、六角レンチで背もたれのサイドに付いているネジを外してから、リクライニング部分に合わせて再度ネジで取り付ける。このとき、リクライニングのレバーを倒すとかなり勢いよく金具が跳ね上がるので、取り扱いに注意しよう。最後に背もたれのサイドカバーをネジで留めれば完成だ。カバーはズレやすいので、しっかりと場所を合わせてからネジで固定しよう。

なお、プラスドライバーで留めるネジは左右のサイドカバーの2カ所のみなので、付属のドライバーで十分だが、持ちやすいドライバーがあればそちらを使ったほうがスムーズに固定できるかもしれない。

  • ICONの組み立て

    背もたれ部分にあらかじめついてあるネジを六角レンチで一度はずす

  • ICONの組み立て

    この状態でリクライニングに合わせる

  • ICONの組み立て

    再度ネジを留める

  • ICONの組み立て

    次にサイドカバーを取り付けてネジでしっかりと固定する

ゲーミングチェアの組み立ては初めてだったが、所要時間は約30分といったところ。大きな棚など、家具の組み立てに比べれば簡単だろう。完成したチェアは元々あったオフィスチェアとすぐに取り換えた。思った通り、オフィスに設置してあっても違和感はない。

  • ICONの組み立て

    完成!

いざ着席! バツグンの安定感がたまらない

組み立てが完了したら早速ICONに座ってみた。するとどうだろう。これは、実に! スガスガしい気分だッ! 歌でもひとつ歌いたいようなイイ気分になるではないか。

思っていたよりも反発力が高く、座ったときの安定感はバツグン。安心して後ろに体重をかけられる。ほどよい硬さと、牛革風の加工が施されたPUレザーの心地よい肌ざわりは、まるで高級車のドライビングシートのようだ。

また、落ち着きのあるデザインは、オフィス空間にもなじむ! 実に、なじむぞ! おそらく、家のインテリアなどにもなじみやすいだろう。今回はカラーバリエーションの「レッド」をチョイスしたが、派手すぎることなく、ステッチ部分の赤がいいアクセントを加えている。

  • ICONレビュー

    張地のPUレザーが高級車のドライビングシートを彷彿とさせる。乗ったことないけど

  • ICONレビュー

    レッドカラーのステッチ部分は派手すぎず、いいアクセントに

そして、なんといってもフットレストの存在が大きいだろう。チェア本体の市場想定価格が税込53,820円であるのに対して、フットレスト単体の市場想定価格は税込19,800円と、少々値は張るが、間違いなくあったほうがいい。チェア本体に格納されるタイプのフットレストなどにはない安定感がある。天板裏のレバーを引くことで上下に最大57度の角度調節が可能なうえに、水平に360度回転させられるので、ちょっとした足のポジション移動にも柔軟に対応してくれる。

特にイスに浅く座って仕事するタイプの筆者にとって、足の置き場は非常に悩みのタネであった。これまではクッションを置いていたが、窮屈な角度に折り曲げて足をデスクの下に収納しなけらばならなかったのだ。そのため、このフットレストはかなりうれしい存在なのである。

デスクの奥行きによっては、水平に足を伸ばしきることが難しいかもしれないので、フットレストの角度を調節して、足の先を下ろすようにセットするのがいいだろう。

  • ICONレビュー

    足を伸ばしてリラックスして仕事ができる

  • ICONレビュー

    デスクに奥行きがない場合はフットレストの角度を変えて足を置くスタイルがいいだろう

チェア本体のリクライニングは90~135度と、180度まで倒せるゲーミングチェアがあるなかでは物足りなさを感じるかもしれないが、フットレストがしっかりしていることもあって、135度まで倒した状態で足を伸ばせば、窮屈さを感じることはなかった。

  • ICONレビュー

    最大までリクライニングした状態。この状態で打ち合わせスペースにチェアを置いておいたところ、まるでエサの気配を察知した野生のタヌキのように、筆者の上司が定期的にやってきて休憩するようになった。なお、いびきがうるさかったので、このあとすぐに撤去した

そして、体を背もたれに預ければ、ベロアのネックピローとランバーサポートがイイ感じに首と腰にフィット。ラクな体勢でパソコンに向き合えるので、首回りや肩、腰の疲労感も軽減できそうである。

  • ネックピローが首回りを支えてくれる

ただし、オフィスで使うときに注意点しなければならないのが、リクライニングしたときの奥行が一般的なオフィスチェアよりも長いことだ。ちょっとトイレに行こうとイスを引いたら、うっかり後ろの席の人にぶつかってしまう恐れがある。また、通路の妨げにもなるので、そのあたりは取り扱いに気を付けたほうがいいだろう。

  • ICONレビュー

    ICONに座って、仕事中にゲームをしてみた。ゲーミングチェアブランドの製品なので、会社でゲームをしても違和感はない。一般的なオフィスチェアだと「おい、何仕事中にゲームやってんだ」と怒られるところだが、ICONだと「おい、何仕事中にゲーム、ん? あれ? まぁゲーミングチェアに座ってるし、別におかしくないか」となるはずだ

  • ICONレビュー

    アームレストの角度を「ハの字」に変えれば、あぐらスタイルでゲームをプレイする人にも使える

1週間ほどICONを使って、背中に全体重を乗せて仕事をしているが、いままで以上に体にかかる負担を軽減できている気がする。足も伸ばせて仕事中のリラックスレベルはかなり高い。仕事なんて少ないに越したことはなが、この相棒がいれば何十時間でも仕事ができるはずだ。さぁ、今日も最高に「ハイ!」ってやつで、素晴らしき社畜ライフを堪能しよう。