Unicode技術委員会は7月16日(米国時間)、「The Unicode Blog: Unicode Technical Committee Considers Emoji Color Mechanism」において、絵文字の色を変更するメカニズムを議論していると伝えた。

このメカニズムを利用することで、例えば赤ワインを白ワインのように、白い猫を黒い猫のように表示することができるようになるという。この機能は今後の議論を経てUnicode Emoji 13.0に正式な機能として取り込まれる可能性が高い。

提案されている機能に関しては、次のドキュメントに詳細が掲載されている。

  • Working Draft for Proposed Update UTS #51: Unicode Emoji、section 2.9 “Color”

    Working Draft for Proposed Update UTS #51: Unicode Emoji, section 2.9 “Color”

草稿に掲載されている方法は、絵文字の後にゼロ幅結合子U+200D(ZWJ: Zero Width Joiner)をつなげ、さらにこれにカラーラージスクエアを結合、そして最後に絵文字の異体字セレクタU+FE0F(VS: Variation Selector)を接続してある場合に、表示する絵文字の色を変更するといった内容になっている。

例えば、赤ワインの絵文字U+1F377にU+200D U+2B1C U+FE0F (ゼロ幅結合子 ホワイトラージスクエア 異体字セレクタ)がつながっていた場合、赤ワインの絵文字が白ワインの絵文字として表示されることになる。表示系がこの仕組みに対応していない場合、赤ワインの絵文字の後に白地の四角が表示されるというのが、現在考えられている仕組みとされている。

絵文字の色は国や文化圏などによって異なることがある。こうした要望に応じて色別の絵文字を追加していくと、際限なく絵文字を追加することになってしまう。しかし、Unicode Emoji 13.0での導入が予定されているこの機能を利用すると、絵文字の追加を抑えつつ、さまざまな色表示に対応しやすくなる。なお、この機能は絵文字修飾子にリストされているスキントーン修飾子とは別とされている。