みんなのGOLFと言えば20年以上も続く人気のゴルフゲーム。その最新作がシリーズ初のPlayStation VR専用ソフトでついに登場。ボールをぶっ飛ばすショットの爽快感を手軽に楽しめるのが最大の魅力だ。ゴルフ未経験の太ったオッサン(筆者のこと)でも余裕で200ヤード超え。美しいコースは眺めているだけでも気持ちいい。これぞVRの醍醐味と言うものだ。

みんゴルシリーズ11弾はVRへと進化した

『みんなのGOLF VR』は、シリーズ第11作目にしてPS VR専用として発売された記念すべきタイトルだ。ゴルフについては小学生の頃、父親に打ちっぱなしへと連れて行かれた程度でコースに出たことはないという、ほぼ未経験の筆者だが、『みんなのGOLF VR』ではバンバン気持ちよくショットでき、アプローチやパットも手軽にできてしまう。もちろん、狙ったところにうまく打つのはそれなりに難しいが"ゴルフを楽しんでいる感"をたっぷりと味わえるのはVRならではだ。

  • PS VR専用の爽快ゴルフゲーム『みんなのGOLF VR』

さて、本作はPlayStation Move モーションコントローラー(1本)でのプレイがオススメだ。なんせモーションコントローラーならリアルにゴルフクラブを握っている感じがある。実際にショットを打っている感覚が楽しめるのだ。もちろん、DUALSHOCK 4(PS4のコントローラー)でもプレイは可能だが、スイングしてもコントローラーを素早く移動させているだけという感覚がどうしても強い(筆者としてはだが)。ただ、コントローラーのほうがボールを真っ直ぐ飛ばしやすい、という人もいるようなので、両方試してみるのもいいだろう。

  • 太ったオッサンでもゴルファー気分。嫁に「スゴイ腹だ!」と楽しそうに撮影されたが気にしない

  • モーションコントローラーでプレイしたほうが、よりゴルフ気分が盛り上がる

実際にボールを打ってみると思いのほか気持ちがいい。最初は空振りしまくってしまうかなと思ったが、ざっくりと狙ってスイングするだけでスポーンと気持ちよくボールが飛んでってくれる。飛んでいったボールの弾道を目で追えるのもVRの楽しさだ。ちなみに飛距離はクラブがボールに当たる瞬間の速さで決まる仕組み。本物のゴルフのようにバックスイング(テイクバック)は大きい必要は無く、ちょっとだけでOK(クラブの重さがないので)。あとは当たる瞬間に最高速になるように思いっきり振るだけ。これで筆者は200ヤード以上出せた。ゴルフがうまいんじゃないのかと勘違いしてしまうワケである。

  • 素振りでスイングの軌道を確かめられる

  • オッサンでも200ヤード以上飛ばせる。その気持ちよさがたまらない

今回のVRは地球を救ったり、ロボットを助けたりしなくていいので、のんびりやります……

ちなみに、最新のゴルフ研究に基づいた打つ瞬間のクラブのフェース(クラブが当たる面)の向きでボールが飛ぶ方向が決まる「Dプレーン理論」を採用しているのも特徴。フェースが右を向いていれば右に飛んでいくという具合だ。この調整はなかなか難しい。自分がどの向きに飛びやすいか何度かプレイすれば掴めてくるので、あとは打つ瞬間の向きを微調整していくのがいいだろう。それだけにコースや風の状態に合わせてボールの飛ぶ方向をコントロールできるようになると、かなりの達成感を味わえる。

  • どの方向に飛んだのかスイング後に表示される。自分のクセを確かめておこう

なお、実際プレイするとわかるが、パターのちから加減が一番難しい。そのため、通常のカップのほか巨大サイズ&風の力でボールを吸い込む「トルネード」というカップが用意されている。慣れるまではトルネードでプレイするのもいいだろう。筆者は言うまでもなくトルネード専門である。気持ちよく遊びたいじゃない……?

  • パターのちから加減はけっこう難しい。何度かプレイして感覚を掴もう

  • これがウワサの「トルネード」。このカップを使えば、ボールが近づくだけで吸い込んでくれる。パターが難しいと感じたら使ってみてほしい

また、コースは森林豊かな「フォレスト」、海沿いのリゾート「シーサイド」、ジュラ紀をイメージした「ダイナソー」の3種類。それぞれ18ホールで構成されている。いきなりすべてのコースをプレイできるわけではなく、最初はフォレストだけ。プレイを続けると解放されていく仕組みだ。また、キャディは礼儀正しいリコ、セクシーなルーシーのほか、有料配信で渋い男性のスティーブと、みんなのGOLFシリーズの人気キャラであるグロリアが用意されている。

  • コースは3種類。最初からプレイできるのは豊かな自然に囲まれた「フォレスト」

キャディはグリーンの芝目や風の状況などをアドバイスしてくれるありがたい存在だが、プレイヤーとの距離が妙に近かったりする。リコやルーシーに目の前でしゃべられるとオッサンはちょっとドギマギしてしまうのである……。また、コースを回っているとイベントが起こることも。高所の一本橋を渡ったり、一緒に美しい景色を眺めたり、自分が小さくなってしまったような体験ができたりとVRを活かしたものばかり。これもちょっとした見どころになっている。

  • キャディとの距離が近くオッサンはちょっと照れくさい

  • コースの合間にイベントが起こることも。VRを活かしたものばかりだ

練習場も完備。ドライバー、アイアン、パターそれぞれ練習できるようになっている。ボールの位置やカップの位置を自由に選択できるので、ロングパットやバンカーショットの練習も可能。どの力加減でどこまで飛ぶのか感覚を掴むのに便利だ。コースは3種類だけど大ボリュームではないが、VRを活かしてゴルフの気持ちよさを存分に味わえるのはさすがみんなのGOLF。テニス版の登場も期待したいところである。

  • ショットやパットの練習が可能な練習場も用意されている

みんなのゴルフVR
ジャンル:スポーツ(VRゴルフ)
対応機種:PlayStation 4、PlayStation 4 Pro ※PlayStation VR必須
対応コントローラー:DUALSHOCK 4、PlayStation Move モーションコントローラー
発売日:2019年6月7日(金)
価格:パッケージ版:3,900円+税、ダウンロード版:4,212円(税込)、ダウンロード専売 デジタルデラックス版:5,832円(税込)
プレイ人数:1人
CERO:A(全年齢対象)
発売元:株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントワールドワイド・スタジオ JAPAN Studio/株式会社クラップハンズ

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