Qualcomm Technologiesは7月15日 (現地時間)、昨年12月に発表したフラッグシップSoC、Snapdragon 855のCPUとGPUを強化した「Snapdragon 855 Plus」を発表した。
CPUがKryo 485、GPUがAdreno 640という構成はSnapdragon 855と同じだが、Kryo 485はプリマリコアが最大2.96GHz (855は2.84GHz)にクロックアップされ、またAdreno 640はパフォーマンス強化によってレンダリング性能が15%向上している。他の仕様はSnapdragon 855と同じ。
Snapdragon 855は、7nmプロセスで製造されたチップセットだ。前世代からおよそ45%のパフォーマンスの向上を実現。第4世代のAIエンジンを採用して、AI性能を前世代の3倍に強化した。下り最大2Gbps (LTE Cat 20)、上り最大318Mbps (LTE Cat 13)をサポートする4Gモデム「X24 LTE」を搭載。また、5Gモデム「X50」とミリ波対応のアンテナモジュール「QTM052」との組み合わせで5Gのセルラー回線に対応させられる。5G時代を見据えてニーズが増しているモバイルゲーミング、AI、VR (仮想現実)/ AR (拡張現実)/ MR (複合現実)の可能性を拡げるために、パフォーマンス強化版のSnapdragon 855 Plusを用意した。
Kryo 485はプライマリコアのほか、2.42GHzのパフォーマンスコアと1.8GHzの効率コアで構成される。Adreno 640は、Vulkan 1.1、OpenGL ES 3.2、OpenCL 2.0 FPをサポートし、H.265とVP9のハードウェアデコーダーを搭載する。HDR10+、HDR10、HLG、Dolby Visionをサポート。8K 360度VR動画の再生に対応する。
イメージセンサープロセッサは、デュアル14bitのSpectra 380。シングルカメラで48メガピクセル、デュアルカメラで22メガピクセルに対応。静止画はHEIF、動画はHEVCでのキャプチャをサポートする。Wi-Fi機能は、Wi-Fi 6 (802.11ax)および802.11adや802.11ayに対応する。