人気写真共有アプリケーションのInstagramに"イジメ"行為を防ぐ新機能2つがテスト導入される。

Instagram責任者Adam Mosseri(アダム・モッセーリ)氏は、Instagramのミッションが"大好きな人や大切なものと、あなたを近づける"ことであり、これを実現するには安心して利用できるプラットフォームであることが不可欠であることを述べ、特に若い世代が直面しているイジメ(Online Bullying)対策に今回新たに2機能の導入に向けた取り組みを開始することを9日、発表した。

導入される機能は、1.投稿時のコメントが他者を傷つける可能性がある場合に事前に通知再考を促す機能、2.特定のアカウントのコメントやダイレクトメッセージなど加害アカウントによる該当コメントのシェアを「制限」する機能の2つ。

"不快コメント投稿時に再考を促す機能"はこれまでも積極的な取り組みを行うAIが活用される。数日前から開始しているというテストは、相手が不快にさせる可能性があるコメントをAIで特定し、投稿前に再考を促すもの。テストは初期段階であるものの、通知によって投稿する前に内容を考え直す、コメントを取り消す、控えめな表現に変えるといった動向が認められているという。

  • "醜くてバカだな"というコメントに対して再考を促す様子(同社資料より)

    "醜くてバカだな"というコメントに対して再考を促す様子(同社資料より)

"特定のアカウントとの望まないやりとりを制限する機能"は、加害アカウントに気づかれずに制限を加える機能で、自分の投稿に対してそのアカウントがシェアしたコメントは相手にのみ表示(承認すれば他の利用者に表示することも可能)、オンラインであることやDMを既読したことなどを加害アカウントに知らせない機能などを持ち、近日中にテスト開始される。

  • アカウント制限機能

    アカウント制限機能

同機能は、状況の悪化を恐れていじめの加害者をブロック、解除することに消極的であるという若い世代のユーザーからのヒアリングから開発されたもの。加害者に直接知られることなく、一定の制限を加える新しい試みとなる。

Adam Mosseri氏は、"私たちにはInstagram上に安全な環境を作る責任があり、これまでも優先事項として取り組んできました。今後も、いじめ問題に対する理解を深め、対策のために投資を続けていきます。より多くのアップデートを利用者の皆様に共有できるのを楽しみにしています"と今後もいじめ問題とその対策に投資を継続していく旨を述べている。