Canonicalは2019年6月24日(米国時間)、「Statement on 32-bit i386 packages for Ubuntu 19.10 and 20.04 LTS|Ubuntu blog」において、Ubuntu 19.10からi386版のサポートを終了するという計画を撤回し、Ubuntu 19.10およびUbuntu 20.04 LTS向けに限定的ながらもユーザが必要とする32ビット版i386パッケージの構築を実施すると発表した。
どの32ビット版パッケージが必要かはコミュニティと協議しながら決定するとしているほか、見逃した場合でも後からリストに追加できるようにするとしている。
32ビット版サポートに関しては2014年ごろから議論が行われ、Ubuntu 18.04 LTSのリリース後にも広く議論を呼びかけてきたと説明。しかし、今回のように熱心な議論が行われることはなく、Canonicalとしては32ビット版パッケージの必要性が低いと判断し、今回のi386版サポート終了の決定に至ったとしている。
しかし、Canonicalの発表の後、WineやSteamの関係者らがこの問題について懸念を表明。まだ議論の段階としながらも、Ubuntuのサポートを終了する可能性が高いことを示唆していた。Canonicalはこうしたユーザーの反応を得て決定を変更。今後も限定的ながら32ビット版パッケージのビルドを提供する方向に舵を切ったとしている。