iPhoneでローカルエリアネットワーク(LAN)に接続するときには、Wi-Fiを利用することが前提です。iPhone単体で接続できるため手間がかからず、なによりワイヤレスなのでケーブルに煩わされることがありません。しかし、LANはあるけれどWi-Fiアクセスポイントが設置されていない、Wi-Fiの電波が安定しないため有線LAN(イーサネット)を使いたい、という場合もあるでしょう。

iPhoneを有線LANに接続できるかどうかとのご質問ですが、イーサネット端子を備えたLightning変換ケーブルを用意すれば可能です。Apple純正品は存在しないものの、「Belkin Ethernet+Power Adapter with Lightning Connector」などMade for iPhone取得のサードパーティー製品が販売されていますから、それを利用するのです。

ただし、通信速度はLightningのベースとなるUSB 2.0(約480Mbps)以下となります。製品にもよりますが、実効速度はその数分の1程度になると考えたほうがいいでしょう。通信速度が1Gbps(1000Mbps)を超える"ギガビットイーサネット"のLANに接続したからといって、Wi-Fiを超えるスピードを得られるとは限りません。

ところで、USB-Lightning変換ケーブルを用意すれば、USB経由でイーサネットに接続するための装置 -- 「Apple USB Ethernetアダプタ」などのUSB接続型イーサネット変換アダプタ -- を利用することで有線LANに接続できそうなものですが、iPhoneの場合電力が足りないため利用できない機器として扱われてしまいます。変換アダプタを多段接続しない、イーサネット端子標準装備の製品を選びましょう。

  • iPhoneを有線LANに接続できる?

    サードパーティー製品を導入すれば、iPhoneも有線LANに接続できます(写真はBelkin Ethernet+Power Adapter with Lightning Connector)