Dynabook株式会社はComputex 2019の開催に合わせてプライベートブースをを設け、同社製ノートPC「dynabook」シリーズや、エッジコンピューティングデバイス「DE100」を使ったBtoB向けソリューションなどを展示した。

2019年1月に前身の東芝クライアントソリューションから「Dynabook株式会社」へと名を変え、新製品を投入。商品ラインナップや海外展開の強化を進めている。Computexに合わせたブース出展もその取り組みの1つだろう。実際に台湾メディア向けに製品発表なども予定されていた。

目玉となるのは、13.3型で779gの軽さを実現した「dynabook G」だが、クラムシェルや2in1、小型デスクトップなど幅広く製品を展示していた。

  • dynabook G

  • 「dynabook PORTEGE X30T」。本体にキックスタンドを備えた13.3型のデタッチャブルPC。ペン入力にも対応する

  • ディスプレイが360度回転する2in1 PC「dynabook PORTEGE X30W」。12.5型ディスプレイを搭載する

  • 13.3型クラムシェルノート「dynabook PORTEGE X30-F」

  • 14型クラムシェル「dynabook TECRA X40-F」

  • 15.6型クラムシェルノート「dynabook TECRA A50EC」

  • 15.6型クラムシェル「dynabook T9/T7」

シャープ傘下になってから、特に調達面でシナジーが生まれているという。もともと東芝が強かった部分と、シャープが強い部分、そしてシャープの親会社である鴻海の調達力も活用できる。Dynabookは2018年下期に早くも黒字化を達成したが、その原動力の1つにもなっているとのこと。

東芝クライアントソリューション時代はある程度、ユーザーやセグメントを絞って製品を提供していたが、現在はグループ内のリソースを積極的に活用し、ラインナップを拡充したい考えだ。

例えばシャープは高速駆動のIGZOパネルを持っており、ハイパフォーマンスを求められるゲーミングPCに採用されているが、Dynabook自身でもゲーミングPC市場参入を視野に検討を進めてるという。このほか8Kや5Gといった領域でも次世代製品を開発を目指す。

またBtoB向けのソリューションでは、エッジコンピューティングデバイス「DE100」を活用した工場のスマート化をデモとして展示していた。例えば製造ラインのデータを収集・処理。製造・生産管理サーバーと連携するほか、作業者の動きを分析し、作業の工程ごとに時間の把握が可能となることで、最適化や効率化につなげる。すでに中国の工場で導入されており、これを他社の工場やグループ内の工場でも展開したいという。

  • 工場のスマート化のソリューション。これは工程ごとの作業分析

さらにウェアラブルデバイス「AR100」と組み合わせて、作業者に指示書やマニュアルを表示して、円滑に作業をすすめる、あるいは「AR100」に内蔵したカメラで故障個所を撮影し、管理者に送ってアドバイスを受けるといった活用法もあるとのことだ。

  • 「DE100」と「AR100」

  • 作業者が取り付けてそこに必要な情報を表示したり、作業者が目にしている場面を取り込んだりする

  • 例えばねじ穴の位置など、作業者に工程表や作業指示書を表示

  • 表示する内容は自由に組み替えたり、順番も設定可能だ

  • 教育向けのICTソリューション。アジア圏での導入を目指す