3DMark

ではゲームでのパフォーマンス測定に入ろう。まずは定番「3DMark」のスコアを確認しておきたい。GPUのGeForce RTX 2060は、DXR(DirectX レイトレーシング)に対応しているので「Port Royal」も計測している。

  • 「3DMark」のスコア

3DMarkのスコアから実際のゲーミング性能を推察することはしない。あくまで「こういったパフォーマンスが出た」という目安でしかないのだ。数多く上がっている既存のレビュー記事とざっくり比較してみてもよいだろう。

PUBG

それでは、阿部氏本命のPUBGこと「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」はどの程度動作するのだろうか? 実ゲームベースの検証を始めよう。PUBGでリプレイを使う測定方法は精度が怪しくなったため、トレーニングステージの島を車で半周した時のフレームレートを「OCAT」で測定する。画質は一番上の「ウルトラ」に設定し、フルHD(1920×1080ドット)から4K(3840×2160ドット)まで3段階の解像度で検証した。

  • 「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」のフレームレート

フレームレート優先のプレイスタイルならフルHD一択。トレーニングステージだと軽いシーンで160fpsを超えることもあるが、ぐるっとマップを半周すると平均しておおよそ136fps。最低fps(1パーセンタイル点)は89fpsであるため、重いシーンにおいてもそれなりに動きに追従できる。今回のために調達した液晶「GigaCrysta LCD-GC242HXB」のリフレッシュレートが144Hzなので、滑らかな表示が得られることは間違いない。

最初のうちはウルトラ設定でも十分に滑らかだと感じるだろうが、目が慣れてきて重いシーンでもフレームレートが落ち込まないようにするには、画質を1~2段下げるとよいだろう。

  • PUBGをプレイ中のCPU占有率とフレームレート(左上)。CPUの余力は十分残っている感じだ。6コア12スレッドCPUを選んで良かったと思える。裏でDiscordやOBSを回してもCPU占有率が問題になることはないだろう

Apex Legends

PUBGだけがバトルロイヤルにあらず。次は「Apex Legends」でも検証する。トレーニングステージで一定のコースを移動した時のフレームレートを「OCAT」で測定する。画質は最も重くなるよう設定した。

  • 「Apex Legends」のフレームレート

  • Apex Legendsをプレイ中のCPU占有率とフレームレート(左上)

平均fpsはフルHD時で138fps。PUBGと大差ない感じだが、最低fpsが111fpsに上がっており、PUBGよりも描画負荷がかなり軽いことがわかる。本格的なバトルシーンになるともう少し下がる可能性もあるが、気になったら少し影の設定を落とす程度でよいだろう。

Battlefield V

さらに阿部氏が興味を示していたBFVこと「Battlefield V」の動作はどうだろうか? DXRなしのDirectX 12のみのモードと、DXRを有効にしたモードの2通りで計測する(BFVの場合DLSSは低解像度では効かないので使用していない)。

画質は最も重い「最高」設定とし、先行フレームレンダリングと垂直同期のみオフにしている。NVIDIAはRTX 2060クラスだと「DXRレイトレース・リフレクション」を「中」に設定、つまりレイトレーシングの反射を計算するレイの数を絞る設定が推奨しているが、これは筆者的に定食の副菜1品を丸々残すようなもの。DXRレイトレース・リフレクションも「最高」、さらにビネット効果等の追加設定も全てオンにした状態でテストしたい。

ここでの検証はシングルプレイヤー用キャンペーン「最後の虎」の序盤をプレイした時のフレームレートを「OCAT」で測定している。

  • 「Battlefield V」DX12モードにおけるフレームレート

  • 「Battlefield V」DXRモードにおけるフレームレート

シングルプレイヤー用のステージで見る限り、DXRを使わなければフルHD&最高画質設定でも60fpsキープは可能。もう少し液晶のポテンシャルを活かしたければ画質「高」あたりに落としてもよいだろう。DXRを入れるとさすがに重くなるが、まあプレイできないほどではない。前述のDXRレイトレース・リフレクションを落とすことで60fpsプレイは十分可能になる。