NTTドコモは、富士通コネクテッドテクノロジーズ製の5.6インチAndroidスマートフォン「arrows Be3 F-02L(アローズ ビースリー)」を、2019年6月上旬に発売します。新しい端末購入補助「スマホおかえしプログラム」の対象機種ではありませんが、ドコモオンラインショップの端末価格は税込33,048円と、手頃なミッドレジスマホとなっています。

  • arrows Be3 F-02L

  • ドコモ arrows Be3

    左からWhite / Black / Pinkの3色展開

見かけによらずタフネス、凍らせても大丈夫

arrows Be3は、2018年夏に発売した「arrows Be F-04K」の後継機種。ケータイからスマホへの移行者(40代~60代)をメインターゲットとし、耐久性や画面の見やすさなどを向上させています。

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    角が丸みを帯びたデザインで持ちやすい

見かけは丸みを帯びたデザインで柔らかい印象ですが、arrows Be3は、この見た目とは裏腹に、実はタフネススマホなのです。1.5m高さからのコンクリート面落下試験や、IPX5/IPX8等級の防水性能・IP6X等級の防塵性能、そして落下/衝撃/耐塩水/耐日射など、米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810G)の23項目にも準拠しています。NTTドコモ2019年新製品発表会場では、なんと「氷漬け」でarrows Be3を動作させるデモが行われていました。

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    NTTドコモ2019年新製品発表会会場で展示されていたarrows Be3。近寄ってみると……

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    氷柱の中にarrows Be3。氷点下でも動作するというデモが行われていました

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    氷漬けの温度は0度~-5度。arrows Be3は低温保管や低温動作の試験もクリアしています

ちなみに、ブランド名の「arrows」には勢いを持たせるという意味があります(以前富士通コネクテッドテクノロジーズの広報さん・製品担当者さんから聞いたところでは、富士通が開発を手がけた東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead」にもちなんでいるという話も耳にしました)。2015年までは大文字の「ARROWS」でしたが、その後スマートフォン市場が成熟期に差し掛かり、「人に寄り添う端末にしたい」という思いも込めて、小文字の「arrows」に変更されました。

NTTドコモ2019年新製品発表会で話を聞いたarrows Be3担当者は「ケータイからスマホへ乗り換えるユーザーは、同じ端末を長く使う傾向にあり、そこそこの価格で機能や性能がハイエンドモデルに劣らないよう意識して設計した」と、会場で話していました。

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    氷漬けの電話に着信があり、よーく見ると「おぐり刑事」から。着信画面に「おぐり(小栗)刑事」と表示されているのは、arrowsスマホのCM「割れない刑事」シリーズに、俳優の小栗旬さんと山田孝之さんが刑事役で出演しているためと思われます。小粋なネタが仕込まれていました

指一本で画面スクロールできるExliderが進化

arrowsのお家芸とも言える「Exlider」(エクスライダー)は、昨年のarrows Be F-04Kにも搭載されていたスクロール・文字拡大/縮小用のスライダー機能です。指紋センサー(Exliderセンサー)を指でなぞるだけで、文字や画像も見やすいサイズに調整できます。旧機種では側面に搭載していた電源キー兼用のExliderセンサーですが、新機種arrows Be3では指紋センサー兼用として本体背面に移動し、電源ボタンとは分離しました。

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    背面にある丸い指紋センサー部分にExliderセンサーも内蔵。背面にはカメラ(約1220万画素)とおサイフケータイも装備しています

Exliderが背面に移動した代わりに、arrows Be3ではこれまで縦方向しかスクロールできなかった不満を解消し、縦横スクロールの両方に対応しました。また、センサーに触れ続けるだけで、標準状態から1.5倍まで一気に表示を拡大できる機能も搭載しています。

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    Webサイトを開いたままの、標準文字サイズの状態。指紋センサーに指を一定時間触れ続けると……

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    画面表示が1.5倍に拡大

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    そのまま指を上にスライドさせると、最大5倍まで表示が拡大します

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    Webサイトだけでなく、ホーム画面の表示も拡大可能です

電車に乗ると片手で吊革や手すりを握ってしまうので、片手でスマホを操作するとき確かにこのExliderは重宝します。片手どころか指1本で画面操作ができるのが便利ですね。今後改善の余地があるとすれば「選択項目にカーソルを合わせてタップ」くらいまできるようになると便利なのかもしれません。

本体のボタンやインタフェースをチェック

最後にボディに搭載されている端子をチェックしていきます。

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    右側面にはボリュームキー、電源キー、角にはワンセグアンテナがあります

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    下面。下部への配置は珍しいイヤホン端子と、中央にUSB Type-C端子、右側にスピーカー

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    左側面には特に何もなくスッキリ。ただし角にはストラップ穴を搭載

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    上部にはSIMやmicroSDカードスロットがあります

ここまでarrows Be3をチェックしてみましたが、機能や性能をがっちり固めているわりに、直販価格が税込33,048円と、コストパフォーマンスが良い端末だと感じました。少し雑にスマホを扱う人にもおすすめできるarrows Be3を是非店頭で触ってみてください。

arrows Be3 F-02Lの主な仕様

  • OS: Android 9
  • CPU: Qualcomm Snapdragon 450/1.8GHz(オクタコア)
  • 内蔵メモリ: 3GB
  • ストレージ: 32GB
  • 外部ストレージ: microSDXC(最大400GB)
  • サイズ: W70×H147×D8.9mm
  • 重量: 約145g
  • ディスプレイ(解像度): 約5.6インチ 有機EL(2,220×1,080ドット)
  • メインカメラ: 約1220万画素
  • インカメラ: 約810万画素
  • Wi-Fi: IEEE 802.11a/b/g/n/ac バッテリー容量: 2,780mAh
  • 連続待受時間: 約130時間
  • 通信速度: 受信最大150Mbps/送信最大50Mbps
  • 防水/防塵: ○/○
  • 生体認証: ○(指紋認証)
  • ワンセグ/フルセグ: ○/―
  • おサイフケータイ: ○
  • 接続端子: USB Type-C
  • カラーバリエーション: ブラック、ピンク、ホワイト