安全なAI活用を目指す非営利団体OpenAIは現地時間25日、AIを用いた新たな試み「MuseNet」をWeb上でデモを披露している。

OpenAI公式サイトに設置してある<a href="https://openai.com/blog/musenet/" target="_blank">MuseNet</a>

OpenAI公式サイトに設置してあるMuseNet

プロトタイプとして利用できる"prototype of a MuseNet-powered co-composer"は10種類の楽器を使って4分間の楽曲をAIでコンポーズする。"音楽"自体を学習しているわけではなく、ハーモニーやリズム、スタイルのパターンで何十万のMIDIファイルから次を予測するという作業を行うそうだ。2月に発表されたGPT-2モデルを用いていることも紹介してある。

公式サイトの中段にあるプルダウンからショパン、モーツアルト、ラフマニノフ、レディガガとオリジナル作曲者やカントリー、ディズニーなどが並ぶ"Compose in the style of"からスタイルを設定、直後にある"starting with"からベートーベンの交響曲第5番、アデルのSomeone Like Youなど種となる最初の曲を選択できる。

そのまま"SHOW ADVANCED SETTINGS"をクリックし、楽器やtoken数、増加したパラメータを追加し、右矢印をクリックすると矢印が回転しはじめて、曲が生成される。楽器やパターンを変えて作曲できる。[Download]を押すと作られた曲のoggファイルでのダウンロードができるようになっていてとても面白い。

  • 実際に動かしてみたところ。ベートーベンの交響曲第5番から楽器や情報の点となるトークンを後半に増加させている。トークンを増やすとリズムも多くなった

    実際に動かしてみたところ。ベートーベンの交響曲第5番から楽器や情報の点となるトークンを後半に増加させている。トークンを増やすとリズムも多くなった

公式サイトにはデータセットの解説、コンポーズになる各アーティストの相関図や上手にできている作曲の動画と教材になる資料も豊富に設置してある。5月12日まではプロトタイプ利用でフィードバックを集め、12日からは次なるステップを図ると記載してある。どんな進化をするのだろうか?心地よいサウンドに興味が尽きない。