ニコンは、造形・肉盛りといった金属3Dプリンタの要素から、マーキング、接合、さらには研磨まで、レーザーによるさまざまな金属加工を高精度で容易に行うことができる光加工機「Lasermeister 100A」の発売を開始すると発表した。

  • Lasermeister 100A

    光加工機「Lasermeister 100A」の外観

同装置は、同社が長年培ってきた半導体露光装置に必要とされる高度な光利用技術と精密制御技術を応用発展させたもの。装置寸法は850mm×750mm×1700mm、床面積約0.64m2と、設置場所の省スペース化を実現しており、工場のほか、企業や学校の研究施設、一般的なオフィスといった場所での利用も可能だという。

そのコンセプトは「誰にでも使える金属加工機」で、一般的な金属加工機で行われる「段取り」と呼ばれる手間のかかる準備作業を必要とせず、加工対象を自動で認識し、自動で加工を開始することができるという。

  • Lasermeister 100A

    Lasermeister 100Aによる造形サンプル

なお、同社は発売に併せてニコン熊谷製作所内に「Lasermeister Technology Center」を開設。実際に金属加工を体験できるほか、技術相談も受け付けており(施設を利用する場合、事前予約が必要)、幅広い産業分野での活用を目指していくとしている。

  • Lasermeister Technology Center

    Lasermeister Technology Centerの様子

標準価格は3000万円(仕様によって変化)で、ボディカラーはホワイトとブラックの2色。対応する造形用粉体は同社指定のSUS316Lとなっている。