トッパン・フォームズは4月5日、短距離通信(HF帯・NFC)と長距離通信(UHF帯)それぞれの機能を1枚に実装したICタグ「2周波数帯対応ICタグ」を開発したことを発表した。

  • 使用例

    使用例

同社が開発した「2周波数帯対応ICタグ」は、ひとつのICチップに、製造現場の工程管理や真贋判定など一つひとつのモノを個体管理する時に有効なHF帯の特長と、棚卸しや在庫管理など複数のモノを一括で読み取り、管理する時に有効なUHF帯の特長を兼ね備えているのが特徴。

HF帯とUHF帯の二つのアンテナ回路が接続されており、1枚のICタグで短距離・長距離両方の通信が可能なため、製品に取り付けられたICタグの使い分けや付け替えをすることなく、一貫したトレーサビリティーデータのリアルタイム把握を実現し、製品ライフサイクルの見える化や最適化に貢献するという。

また、タグのサイズを27mm×40mmに小型化したことであらゆる製品に取り付けられ、NFC対応スマートフォンやタブレット端末を使用したアプリケーション開発が可能となっている。

  • アンテナパターン

    アンテナパターン

なお、トッパンフォームズは、4月10日~12日に東京ビッグサイトで開催される「第8回IoT/M2M展【春】」において、この「2周波数帯対応ICタグ」を展示予定だという。

「2周波数帯対応ICタグ」の主な仕様は、製品サイズが幅27mm×長さ40mm、アンテナサイズが幅23mm×長さ36mm、ICチップがEM4423、通信プロトコルはISO 14443A-3 / NFC Forum Type2、ISO 18000-63 / EPC Global Gen2v2、動作周波数は【HF】13.56MHz、【UHF】860-960MHz、通信距離は【HF】40mm(出力200mW)/【UHF】250cm(出力1W)など。

  • UHF帯周波数特性

    UHF帯周波数特性