先日、「とんでもないとんでもない」といいながらLGエレクトロニクス・ジャパン(以下、LG)のノートPC「LG Gram 17Z990」をレビューしました。

重さ1.34kgで17.4mmという薄くて軽いボディながら、17型(解像度2,560×1,600ドット)ディスプレイを搭載しています。バッテリーもBBench 1.0.1測定で約15時間という長時間駆動が可能な、まさに「とんでもない」ノートPCでした。

  • LG Gram 17Z990

17型ディスプレイと長時間のバッテリー駆動時間、そして、重さ1.34kgというスペックは、日本で購入できるノートPCとしては唯一無比、といえるのでないでしょうか。

ボードゲームデザイナーとしてLG gram 17Z990を使った

そこに注目したレビュー記事でも「Adobe製品を駆使していつでもどこでもデザインワークと考えたくなります」と評価しました。

すると、この文節を読んだ私の過去をよく知るとある人物から「ぷぷぷ。デザインワークに無縁なあなたがそんなこと書いても説得力ないですよ」みたいな発言がありました。たしかに前職(IT媒体編集者兼記者)の私しか知らない大多数はそう思うかもしれません。

しかし、私は現在「ボードゲームデザイナー」としても活動しているのです(いまディスプレイの向こう側でイスから転げ落ちている人多数)。ボートゲームのルールから駒やゲーム盤を自分でデザインして製品を作り、「ゲームマーケット」という“コミックマーケットのボードゲーム版”に自分のブースを出して頒布しています。いってみれば、「同人誌のボードゲーム版」みたいなものです。

「ええっ、冊子のようなルールブックならまだしも、個人でボードゲームの駒やゲーム盤なんて作れるの? もしかして手作り?」と驚く人もまだまだ多いですが、最近では印刷会社、紙加工会社でも個人向け少ロット生産に対応するようになり、同人サークルのボードゲームやカードゲームが、メーカー品のような品質で作れるようになりました。

ただし。

印刷屋さんや紙加工屋さんに制作を発注するということは、同人誌と同様に「締め切り」に間に合わせなければなりません。なにせ、同人ゲームデザイナーの大部分は余暇の時間を使って制作に取り組んでいるわけで、そうなるとコミケの同人誌と同様に「締め切りギリギリまで入稿作業」となるケースが多発します。はい、私もそうです(はい、私もそうです(編集C))。

2019年3月上旬時点で、直近の大規模ボードゲーム即売会は5月25日と26日に国際展示場青海ABホール開催の「ゲームマーケット2019春」です。その頒布に向けて今まさに多くのゲームデザイナーが制作に取り組んでいます。

  • ゲームマーケット2019春は、5月25日と26日に開催

そんな「結構忙しい」3月10日に大阪で「ゲームマーケット2019大阪」が開催されました。東京で開催するゲームマーケットの関西版で、西日本から多くのボードゲーマーが参加します。

そして、このタイミングに合わせてデモ用サンプルキットを公開して、宣伝するとともに試遊してもらった来場者から意見を聞いて本番までに改良を加えていきます。

私も自作のボードゲームをテスト公開すべくデモ用サンプルキットを用意しました……、と言いたいところですが「案の定」間に合いません。うーん、どうしようと、途方に暮れていた私のかたわらにあったのがちょうど評価作業を終えた「LG gram 17Z990」です。

これは天祐か。というわけで、急きょ(ホントに急きょ)17Z990にデザイン途上のボードゲーム関連データとAdobe Illustratorを導入し、大阪に向かう新幹線に飛び乗ったのでありました。

前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、ここでは、ギリッギリの日程の中、ボードゲームのサンプルキットを移動中の新幹線やカフェでデザインし、到着した大阪で17Z990のバッテリーが残っているうちに無事出力することができるのか「身をもって試してみた」一部始終を紹介しましょう。