総合評価は……

以上を踏まえたうえで、総合的にRULO miniを評価すると、走行機能や掃除性能に関しては、小さいながら課題を克服するための機能や工夫が多数あり、ロボット掃除機として求められる一定基準をきちんとクリアしている製品だと感じました。

ただし、「SLAM」と呼ばれるマッピング技術を搭載していないため、空間を認識し、自らの位置を把握しながら掃除はできません。複数の部屋を自動で掃除してほしいユーザーや、部屋の隅々まで確実に掃除したいような目の高いユーザーに向いているとはいえないでしょう。

RULO miniのメリットは、なんといっても小回りが利くということ。室内に普通の掃除機では立ち入りにくいスポットがたくさん存在している部屋などでオススメです。あるいは、ワンルームの狭い部屋に住んでいて、部屋を常にキレイにしておきたい人や、掃除の手間を減らしたい人でも利用しやすいと思います。稼働していないときも非常に省スペースで、邪魔になりにくかったです。

  • 本体サイズだけでなく、充電台もコンパクト。充電中も省スペース

日立のあいつと比べてどう?

ちなみに小型のロボット掃除機といえば、直径25cmの円形ロボット掃除機「minimaru」(日立アプライアンス)が対抗馬として挙げられます。RULO miniもminimaruもSLAMは搭載していません。minimaruのダストカップの容量は0.25Lと、minimaruに軍配があります。

ヨドバシ.comでの価格を調べてみると(ポイント還元を除く、2019年2月23日時点)、RULO miniが74,900円(税込)。minimaruは、無線LAN機能を内蔵する上位モデル「minimaru RV-EX20」(2018年2月発売)が93,190(税込)、無線LAN機能を備えない下位モデル「minimaru RV-EX1」(2017年11月発売)が62,730円(税込)。

RULO miniもWi-Fiには対応しないので、minimaruの下位モデル「minimaru RV-EX1」と比較してみましょう。大きな違いとして、メンテナンス性が挙げられます。RV-EX1には、充電台に戻るたびに強い気流でダストボックスのゴミを圧縮する「ごみプレス」機能があり、より多くのゴミを溜められます。また、充電台に戻るたびに回転ブラシを逆回転させ、かきとりブラシで回転ブラシをクリーニングする機能も備えており、お手入れの点ではRV-EX1が優勢でしょうか。

RULO miniがminimaruに勝っているのは、なんといっても三角形の形状。三角の形状を活かし、部屋の隅角や家具の足元へアプローチする能力はとても有利で、部屋に家具がいっぱいあるユーザーには、RULO miniがオススメです。