写真の「高効率」と「互換性優先」とは、『設定』→「カメラ」→「フォーマット」の順に画面を開くと現れるカメラ撮影時に適用されるフォーマットのことでしょうか? iPhone 7/iOS 11以降のiPhoneでは、特別な事情がないかぎり「高効率」を選択しておいたほうが無難といえます。

その最大の理由が、データ効率のよさです。「高効率」を選択しておくと、従来の写真フォーマット(JPEG)の半分近くにデータ量を抑えられる「HEIF(ヒーフ)」として保存されるので、内蔵ストレージを節約できます。800万画素のカメラともなると、JPEG適用時で写真1枚あたり4、5メガほどを消費しますから、HEIFを選択しておけば500枚ほどの撮影で1ギガ近い容量差が生じます。

HEIFの写真を開くことができるパソコン/スマートフォンアプリは、2019年2月時点では多いとはいえない状況ですが、iOSにはメールに添付したりAirDropで送信したりするときにJPEGへ自動変換(ただしサイズは増加)する機能が用意されています。わかりやすくいえば、iPhone上は軽量なHEICで外に持ち出すと互換性の高いJPEG、という使いかたが可能になるのです。

ただし、画質を重視する場合は事情が変わってきます。スクリーンショットのような"ベタ塗り"の割合が大きい画像は、圧縮効果の高さによりHEIFが有利ですが、微妙に異なる膨大な数の色が含まれる風景写真はJPEGのほうが細部の描写に優れている、という意見も少なくありません。ストレージの消費量は気にしないから少しでも画質のいい写真を、という場合は「互換性優先」を選択してもいいでしょう。

  • 特別な事情がないかぎり、写真のフォーマットは「高効率」でかまいません