韓国サムスンが折りたためるスマホ「Galaxy Fold」を発表した。曲がる有機ELディスプレイによって、開いているときはタブレット、折りたたむとスマートフォンのように使える。グローバル市場向けとして4月26日に発売し、価格は1,980米ドル(約22万円)。

折りたためるスマホ「Galaxy Fold」

同社はかねてより「折りたためるスマホ」を開発していると明かしていたが、ついに製品が登場した。ディスプレイを開いた状態では7.3インチのやや小型のタブレットとなり、複数のアプリを同時に立ち上げマルチタスクで使うことができる。ディスプレイを真ん中から折りたためば、ポケットにも入る4.6インチのスマートフォンへと変化する。

開いた状態ではタブレット。複数のアプリを同時に表示して使うことができる
本体を真ん中から折り曲げれば4.6インチのスマートフォンに。スマホ用の画面はタブレット用画面とは別に、裏側にあるという位置関係
折りたたむので厚みは出てしまう。数値では厚さ17ミリ程度とのこと

カメラは折りたたんでも開いてもシームレスに使えるよう、背面にメインカメラを3つ、前面にも3つの計6カメラと豪華な仕様だ。メインカメラのスペックは16メガピクセル F2.2超広角、12メガピクセル F1.5/F2.4広角、12メガピクセル F2.4望遠で、2倍の光学ズームもつく。

性能もハイエンドクラスで、CPUは7nmプロセスの64-bitオクタコアプロセッサ、メモリー12GB、ストレージ512GB、4,380mAhのバッテリーという構成。ディスプレイ解像度はタブレット時にQXGA+(画面比率4.2:3)、スマホ時にHD+(同21:9)。OSはAndroid 9.0。LTE版のほか5G版もラインアップする。

「Galaxy Fold」はスムーズに折れ曲がる有機ELをはじめ、最新の技術的ブレイクスルーを盛り込んだスマホであることは間違いないが、果たして「折りたたみスマホ」は今後のトレンドになるのか、それともマニア向けのキワモノで終わるのか。まずはスマホとタブレットを別々に買っても余りある価格設定がネックになりそうだ。少なくとも業界の「ニュース」としては今年のトレンドになるだろう。

2枚の液晶を使った折りたたみスマホであれば、既に日本でも購入できる。写真はNTTドコモの「M」(ZTE製)
(笠原光)