確かに、電源をオフにしないかぎりスマートフォンのバッテリーは減ります。使わずに(スリープ状態で)放置しても、わずかながら減少し続けます。
スマートフォンがスリープ状態であっても、着信や通知の待ち受け状態なわけですから、システムは稼働しています。システムが稼働中ということは、スマートフォン内部の部品がバッテリーに蓄えられた電力を消費していることを意味し、バッテリー残量が尽きるまで同じ動作が繰り替えされます。
この点、たとえて言えば目覚まし時計や家電のリモコンと同じです。電力消費量がごくわずかでバッテリー(電池)は数カ月以上もつといっても、いつかは切れて交換が必要になりますよね? スリープ状態のスマートフォンは、それが数日しかもたないと理解すればいいでしょう。
なお、バッテリーの減少ペースはWi-Fiやセルラー回線の状態で多少変化します。通信を維持するためには、Wi-Fiアクセスポイントやセルラー回線基地局と定期的に接続しなければならないからです。通信をオフにすればバッテリーの減少ペースは大幅に低下しますが、通信機能を有効にしていないと着信や通知に気付くことができないため、完全に無効化してはスマートフォンとして役に立ちません。
そんなとき有効な機能が、Android 7.0で登場した「データセーバー」です。LINEなどSNSアプリの多くは、利用していないとき(前面に表示されていないとき)でもメッセージや通知を受信できるようシステムの背後で動作し続ける「バックグラウンド動作」を行いますが、データセーバーを有効にするとセルラー回線使用時は動作しなくなります。Wi-Fi経由での通信は対象外のため、通知に気付くことはできます。スマートフォンはそれほど使わずスリープさせている時間が長い、という場合には活用する価値がありますよ。