多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『「位置情報モード」でバッテリーを節約できるの?』という質問に答えます。

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Android OSの位置情報機能には、「高精度」と「バッテリー節約」、「端末のみ」という3つのモードが用意されています(端末によってモードの名称に多少の差があります)。このモードを変更することによって、位置情報の精度を優先するか、バッテリーのもちを優先するかを選択できます。

「高精度」は、Android端末に内蔵のGPSチップにくわえWi-Fi、Bluetooth、モバイルネットワーク(携帯電話回線)というすべての通信網を活用し、現在位置を割り出します。3つの選択肢のなかでもっとも高精度ですが、バッテリー消費量ももっとも多くなります。

「バッテリー節約」は、「高精度」の組み合わせからGPSチップの利用を止めたモードです。そのぶんバッテリー消費量は減りますが、精度も下がります。

「端末のみ」は、GPSチップだけを利用して現在位置を割り出します。精度は「高精度」モードに迫りますが、Wi-Fi/Bluetoothなど回線網のアシストを得られないぶん見劣りします。周囲に建築物など遮へい物がある場合は、GPS衛星からの情報が不安定になるため、位置情報を安定して取得できるようになるまで時間がかかることもあります。

位置情報の取得にまつわるバッテリー消費は、そのときの場所など地理的条件・通信条件に大きく左右されますが、多い順に並べるとおおむね「高精度」>「端末のみ」>「バッテリー節約」の順になります。精度はその反対になりますが、位置情報を必要とするアプリをあまり使わないのであれば「バッテリー節約」は効果的です。

ただし、地図アプリのナビゲーション機能をよく利用する、「ポケモンGO」のように正確な位置情報がないと思うように動作しないアプリを使いたいという場合、断然「高精度」モードのほうが快適です。バッテリー消費量をとるかストレスをとるか、じっくり考えましょう。

  • 位置情報モードを変えることでバッテリー消費量を節約できますが、利用するアプリのことを考えましょう