日本テラデータは11月7日、企業向け次世代アナリティクス・プラットフォーム「Teradata Vantage」の国内における提供を開始した。これに合わせて、新ブランド戦略および国内市場におけるビジネス展開について記者説明会を開催した。

Teradata Vantageは「パーベイシブデータインテリジェンス」を実現するアナリティクスプラットフォーム。

  • 「Teradata Vantage」の概要

    「Teradata Vantage」の概要

パーベイシブデータインテリジェンスついて、日本テラデータ 代表取締役社長の高橋倫二氏は「これからのアナリティクスの新基準と考えており、すべてのデータを活用し、大規模かつリアルタイムに『答え』が得られることだ」と説明する。

  • 日本テラデータ 代表取締役社長の高橋倫二氏

    日本テラデータ 代表取締役社長の高橋倫二氏

  • パーベイシブデータインテリジェンスの概要

    パーベイシブデータインテリジェンスの概要

新プラットフォームは、 従来からコンセプトとして打ち出してきた「Teradata Analytics Platform」を製品化した。ファーストリリースは、これまで提供していたDB(データベース)ソフト「Teradata Database」とデータ分析基盤「Teradata Aster」を統合したものとなる。

新プラットフォームの説明を行った日本テラデータ・コンサルティング本部 ソリューション・アーキテクトの大谷森介氏は「多くの企業のデータ分析環境は分断されており、データのサイロ化に加え、近年ではアナリティクスのサイロ化も起きている」と指摘。

  • 日本テラデータ・コンサルティング本部 ソリューション・アーキテクトの大谷森介氏

    日本テラデータ・コンサルティング本部 ソリューション・アーキテクトの大谷森介氏

同氏が指摘するアナリティクスのサイロ化とは、さまざまなデータをデータソースから集め、データリンクやDWH(データウェアハウス)に統合・分析する際に基盤のパフォーマンスが出ないほか、使いたいツールが使えない、試したい分析アルゴリズムが動かないなど、ユーザーニーズに対応できないことにより、新しく分析環境を構築し、統合環境から一部のデータが切り出して、特定用途での環境が追加されてしまうことだという。

そのような観点から、データ/アナリティクスのサイロ化はビジネスにおける「答え」を出すにあたり、大きな課題になるという。大谷氏は新プラットフォームに関して「あらゆるデータにアクセス可能な統合された分析環境をユーザーに提供することで、データ/アナリティクスのサイロ化を克服し、『答え』を出すことに注力できるプラットフォームだ」と、強調する。

同プラットフォームのファーストリリースでは、分析エンジンはSQLエンジン、機械学習エンジン、グラフエンジン、分析言語は「SQL」「Python」「R」、分析ツールは「Teradata AppCenter」「Teradata Studio」「RStudio」「Jupyter」となる。

  • 「Teradata Vantage」のファーストリリース

    「Teradata Vantage」のファーストリリース

SQLエンジンは従来のTeradata Databaseの機能としてSQLベースアナリティクス、4D Analytics(チリ空間、時間、時系列)、Asterの機能としてパス&パターン、セッショナイズ、アトリビューション、スコアリングなど。

  • SQLエンジンの概要

    SQLエンジンの概要

機械学習エンジンとグラフエンジンは、すべてAsterの機能となり、統計やデータ加工、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、位置分析、パス・パターン&時系列、アソシエーション、決定木、クラスタリング、テキスト、グラフなどとなる。

  • 機械学習エンジンとグラフエンジンの概要

    機械学習エンジンとグラフエンジンの概要

大谷氏は「ユーザーが新プラットフォームを利用する際はSQLエンジンにアクセスするが、適切な分析エンジンに振り分け、プロセッシングし、データを介するため分析目的ごとにアクセスするプラットフォームを変更する必要がない。また、他システム間コネクタである『QueryGrid』を用いることでリモートシステムからデータを読み込み、分析することも可能なほか、コンピューティングとストレージは独立していることから、エンジンごとに個別管理するストレージを保有する必要がなく、データの重複は発生しない」と、説く。

QueryGridは、SQLベースでそのほかのプラットフォームにアクセスが可能とし、データの移動と重複を最小限に抑制し、データの配置場所で処理するほか、プッシュダウン処理によるスケーラブルなデータ転送を可能としている。

  • QueryGridの概要

    QueryGridの概要

今後のロードマップは、2019年3月にAWS(Amazon Web Services)とMicrosoft Azureのパブリッククラウド上でサービス提供、同9月にはディープラーニングに対応するべく、分析エンジンにTensorFlowを追加するほか、Amzon S3やAzure BLOB Storageなどオブジェクトストレージへの接続にも対応する。また、分析言語はScala、Java、分析ツールに関してはSAS、Dataiku、KNIMEなどのサポートを予定している。

  • 「Teradata Vantage」の将来像

    「Teradata Vantage」の将来像

日本でのビジネスは好調を維持

これまで同社は、Think Big Analyticsとしてコンサルティングサービスを提供していたが、新たに「Teradata Consulting」に変更。Teradata Vantageを活用し、ユーザーが「答え」を獲得することを支援するという。

  • 「Teradata Consulting」の概要

    「Teradata Consulting」の概要

具体的には、ロードマップの策定からアーキテクチャの設計、導入、運用まで「戦略策定&アーキテクチャ」「設計&実装」「最適化&運用管理」3つのサービスを提供していく。

日本におけるビジネスの状況はEC、金融(銀行、保険、カード)、自動車、コンサルティングも含め、営業目標を達成し、新規・既存顧客の獲得も順調だという。また、2018年初にクラウドを推進する部署を新設したが、好調となっている。

  • コーポレートロゴを刷新した

    コーポレートロゴを刷新した