NECとアビームコンサルティングは25日、東京都江東区の豊洲エリアにおいて、住民参加型の都市型AI防災訓練を9月29日に実施することを発表した。この訓練には、協賛企業として清水建設とmellowも住民とともに参加する。

  • AIを活用した災害時の対応

    AIを活用した災害時の対応

今回の都市型AI防災訓練は、災害発生時に住民が投稿するSNS情報からAI技術によって必要な情報を取り出し、迅速な地域被害状況の把握や危機対応などを体験する環境を提供することで、住民の自助・共助の意識を高めることを目的とするもの。

都市部・高層マンションエリア・住民参加型の防災訓練の先駆けとして、豊洲エリアの住民にも参加を呼びかけ、エリア全体として災害時対応の取り組みを推進していくという。

アビームコンサルティングは、この防災訓練において首都直下地震によって豊洲エリアの高層マンション居住者が被災したケースを想定し、住民の方々のSNS投稿の訓練や投稿されたSNS情報の中から、「高度自然言語処理プラットフォーム」を使って地域の被害状況把握や危機対応に必要な情報を取り出す訓練、更なる地域防災の強化に向けた対応策の検討などを支援する。

NECは、自然災害の発生時にSNSから必要な情報を抽出・集約するとともに、直観的で分かりやすく表示するユーザーインターフェースを開発し、「高度自然言語処理プラットフォーム」の強化に貢献する。また、リアルな映像で火災と煙を再現した「VR消火体験シミュレータ」を活用し、豊洲エリアの住民を対象にヘッドマウントディスプレイや訓練用消火器などを用いた訓練環境を提供する。

また、清水建設は同防災訓練に協賛企業として豊洲住民とともに参加する。mellowは同社が構築するフードトラック事業者のネットワークを活用し、都市部の空スペースで食環境の充実を図るサービス事業を展開するということだ。