ニコンは8月30日、光学125倍ズームレンズを搭載し、最大3,000mmもの超望遠撮影が可能な高倍率ズームデジカメ「COOLPIX P1000」を発表した。海外では7月上旬に発表されていたが、日本でも販売が決まった。天体撮影や野生動物の撮影を楽しむ写真ファンを中心に、デジタル一眼レフやミラーレスでは不可能な超望遠撮影ができることを訴求する。

価格はオープンで、予想実売価格は税込138,000円前後。発売は9月14日の予定。

  • 最大3,000mmもの超望遠撮影に対応するニコンのレンズ一体型デジカメ「COOLPIX P1000」が日本でも発表された

COOLPIX P1000は、35mm判換算で24~3,000mm相当(F2.8-8.0)の光学125倍ズームレンズを搭載するレンズ一体型デジカメ。3,000mm相当の最望遠側でもF8.0の明るさを確保した。高画質のままデジタルズームできるダイナミックファインズームを有効にすると6,000mm相当(250倍ズーム相当)、画質劣化のあるデジタルズームを併用すれば12,000mm相当(500倍ズーム相当)の撮影も可能になる。

  • レンズは、35mm判換算で24~3,000mm相当をカバーする光学125倍ズーム。もちろん業界トップのズーム倍率だ。デジタルズームの併用で、最大12,000mm(500倍ズーム)相当の撮影も可能

  • 電子ビューファインダー(EVF)は236万ドットで、アイセンサーも搭載する。背面液晶はバリアングル式の3.2型(92.1万ドット)だ

  • 電源オフの状態でも、奥行きは18cmを超える

  • 望遠端までズームすると全長がかなり長くなる

撮像素子は1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサーで、画素は約1,600万画素。ISO感度は最高ISO6,400。新たに「NRW」形式のRAW撮影にも対応した。オートフォーカスも高速化し、野鳥などの野生動物やサッカーなどのスポーツの撮影にも対応するという。

光学式手ぶれ補正機構は、角速度センサーと画像情報から検出した2つの情報をもとに補正するデュアル検知光学VRで、手持ちの超望遠撮影でもブレを効果的に抑えられるようにした。補正効果は5段分。動画は4K画質(3,840×2,160ドット/30p、25p)で撮影でき、4K動画からの静止画切り出し機能もある。スーパーラプス動画にも対応する。

本体サイズはW146.3×H118.8×D181.3mm、重さは約1,415g(メモリーカード、バッテリー含む)。

被写体を見失いやすい野鳥や航空機などの超望遠撮影時にフレーミングを補助するための照準器「ドットサイト DF-M1」(予想実売価格は税込20,000円前後)を本体と同時に発売する。Bluetooth接続のリモコン「ML-L7」(予想実売価格は税込4,400円前後)も投入する。

  • 超望遠撮影時にフレーミングを補助するための照準器「ドットサイト DF-M1」も用意