Windows 10においてLinuxバイナリを実行する機能であるWSL (Windows Subsystem for Linux)では、WSLで動作しているLinux側からアクセスするWindows側のファイルシステム(通常、/mnt/c/以下にマウントされている)へのアクセスが遅いと言われている。この部分のパフォーマンスの改善を多くのユーザーが望んでいるが、解決案はなかなか得られない状況だ。しかし、Microsoftはこの問題を解決する意思があることを明らかにした。
Microsoftでコマンドラインツールやコンソール、WSL関連のシニアプロジェクトマネージャを務めているRich Turner氏は2018年8月10日、「Major performance (I/O?) issue in /mnt/* and in ~ (home) · Issue #873 · Microsoft/WSL · GitHub」にコメントを追加し、現段階では共有できる成果物はないが、この部分のパフォーマンスの向上はプライオリティの高い課題であること、今後改善した時はブログやTwitterを通じてアナウンスを行うことなどを説明した。
パフォーマンスを改善した場合、同じくプロジェクトマネージャであるTara Raj氏のTwitter(@tara_msft)、Rich Turner氏のTwitter(@richturn_ms)、ブログ「Windows Command Line Tools For Developers - Windows Console, Bash on Ubuntu on Windows, Windows Subsystem for Linux, WSL, Linux」などで伝えるとしている。この問題に関心がある場合は、これらチャンネルをウォッチしておけば早期に情報を得られる可能性がある。
WSLで動作するLinuxからWindows側のファイルシステムにアクセスした場合、Linux側で行うファイルシステムの処理以外に、Windows側のファイル属性や保護機能などを加味した動きを行う必要がある。こうした処理のために動作が遅くなっているものと見られる。