続いて、描写性能を見るために、新旧のレンズで同一シーンを撮り比べてみました。下の写真は、順に焦点距離70mm、100mm、135mm、200mmで撮影したもの。実際には絞り値を変えながら撮影しましたが、ここでは開放値F4のカットのみを掲載しています。

▼焦点距離70mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

▼焦点距離100mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

▼焦点距離135mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

▼焦点距離200mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

結果は、いずれの焦点距離でも解像性能がさらに向上していることを確認できました。特に、周辺部の画質アップは明らかで、外壁のディテールまでシャープに再現できています。

絞りをある程度絞り込むと新旧の画質差は感じにくくなりますが、開放値でこれほどの違いがあることは、既存モデルのユーザーとしてはショックともいえる結果でもあります。

逆光性能やボケの表現力をチェック

続いて、撮影シーンを変えて逆光性能やボケの表現力を見てみましょう。

▼焦点距離70mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

▼焦点距離200mm(開放値F4)

  • EF70-200mm F4L IS USMで撮影

  • EF70-200mm F4L IS II USMで撮影

コーティングが最適化されたことで、逆光時のフレアやゴーストが抑えられていることが分かります。この点も、既存モデルで不満に感じていたので、うれしい進化です。

ボケについては、パッと見では大きな違いは感じないものの、厳密にはボケ周辺の色づきが抑えられたり、ボケの輪郭がややソフトになったりしています。9枚羽根の円形絞りを新たに採用したことで、少し絞ったときも玉ボケの形状が崩れにくくなっています。

そのほかには、最短撮影距離が1.2mから1mに短縮したことや、付着した汚れを取りやすいフッ素コーティングを採用したこと、防塵・防滴性能の向上、レンズフードのロック機構の追加なども見どころといえます。