説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Apple Musicがブラウザで聴けるようになるってホント?』という質問に答えます。

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はい、聴けるようになります。それも、iPhone/iPadやMacなどApple製品の縛りはなく、JavaScriptをサポートするWEBブラウザが動作するデバイスであれば、Apple Musicの曲を再生可能になります。

WEBブラウザでApple Musicの再生を担うのは、新たに提供された「MusicKit JS」と呼ばれるJavaScriptライブラリです。WWDC 2017で発表された開発フレームワーク「Music Kit」を利用すると、Apple Musicの曲を再生する機能をサードパーティー製アプリに追加できますが、そのアプリはApple製品でなければ動作しません。しかしJavaScriptベースのMusicKit JSはWEBブラウザ上で実行できるので(MusicKit on the Web)、これを利用して開発されたWEBアプリは特定のデバイスに依存せず動作するようになります。

つまり、MusicKit JSを利用してWEBページを構築すると、App Storeで配布されるアプリ(ネイティブアプリ)やiTunesなしにApple Musicを再生できるようになります。WEBブラウザにもよりますが、パソコン/スマートフォン以外にもテレビやゲーム機、シングルボードコンピュータなど多種多様なデバイスでApple Musicを再生できるようになるのです。

Apple Musicの対応デバイスが増えることは、『ミュージック』というネイティブアプリが標準装備されるiPhoneユーザにとって直接の影響はないものの、利用機会増加やユーザ数増加にプラスに作用し結果としてApple Musicという市場が賑わいます。音楽好きのiPhoneユーザならば歓迎すべき新機能といえるでしょう。

  • 「MusicKit on the Web」の登場により、WEBブラウザでApple Musicの音楽を再生できるようになります