続いてwatchOS 5だが、Podcast対応やWebkitを内蔵して簡単なウェブ表示ができるなど、全体的に「iPhoneがなくても使える」機能に力が入っていたように思う。Webkit対応については、単独で処理できる機能が小さな画面のことを考えると正直どうかと思うのだが、HTMLならインターフェースを作成するのも容易だ。例えばIoTなどの制御を、アプリなしでもApple Watch上で処理できるようになると考えれば便利だろう。
面白そうなのがトランシーバー機能「Walkie Talkie」で、LTE搭載モデルなら、外出時に子供達に持たせて連絡を取るのにも便利そうだ(そうなると子供用のバンドが欲しくなるが)。また「Student ID Card」機能も紹介されていたが、学生証がわりにするならもっと低価格化が必要だろう。そろそろプラスチックケースの安いApple Watchなども見てみたいところだ。
tvOS 12については、AppleTV 4Kの「Dolby Atmos」対応がウリ。Dolby Atmosはステレオスピーカーで再生可能な立体音響技術で、今年発売されるハイエンドなAndroidスマホでもGalaxy S9など何モデルかがサポートしており、筆者もその効果についてはかなり感銘を受けたので、Apple TVでもこれが楽しめるのであれば期待したい。もっとも4K HDRなどは再生するテレビ側がまだ全然普及していないので、この辺りもなんとかしてほしいところではある。
この他の機能については、そもそも日本で展開していない「Apple TV」アプリ前提だったり、ゼロサインオンにしてもプロバイダーとの連携が必要とあって、日本のユーザーにとっては、いまいち取り残されている感が強い。日本でも海外並みとは言わないので、せめて半分くらいは同じ機能が利 用できるようにしてほしい。