もしいま、そこそこ使えるお金があったら何を買いますか?「あれがほしい」「これを買おう」……。普段から多くのデジタル製品に触れ、ブツ欲があふれてそうなライター諸氏はどんな製品に興味をそそられるのでしょうか。想定金額は「サイコロの目×10万円」、予算内で夢と妄想を広げてもらいます。一発目は自他ともに認める物欲KING、ジャイアン鈴木さんです!


このままのペースでガジェットを買い続けたら、10年後は荒川アンダー ザ ブリッジで暮らすことになるんだろうなと諦観している物欲系ライターのジャイアン鈴木です。「MAICCA!」

昭和ネタを放り込んだところで本題です。この企画を最初に聞いたときは、サイコロで出た目のぶん、マイナビニュース・デジタル編集部が軍資金を提供してくれるのかと喜んだのですが、どうもそうではないらしく、自由に使えるお金が手元に急に出現したら、いったいチミはなにを買う? ……という夏のボーナス時期っぽいお買い物企画だそうです。ボーナスなど存在しないフリーライターとしては若干モヤモヤしますが、編集部のオーダーにがんばって応えましょう!

【動画】音声が流れます、ご注意ください。

肝心なのは予算! ……というわけでサイコロを振りましたが、なんと6の目が連続で3回出て(ばっちゃんの名にかけてホントです)、4回目に出たのが5。今回の企画は「6の目が出た場合は振り直し」というルールなのですが、物欲の神はたとえ今回のような「ボーナス時期恒例のお買い物企画」であったとしても、最大限の散財を望んでおられるようです。

  • 予算は50万円。なにを買いますかねー

何番煎じかはわかりませんが、ワタシは一応物欲系ライターのはしくれ。心の中の「ほしい物リスト」は常時軽く100を超えますが、バーチャル軍資金に決まった50万円で即買いするアイテムは光速で決まりました。LGエレクトロニクスの最新有機ELテレビ、55V型「OLED55E8PJA」。家電量販店(ヨドバシカメラ)で税込み455,450円です。

  • (50万円があったら)LGエレクトロニクスの最新有機ELディスプレイ「OLED55E8PJA」を買いますよ!

念のためお断りしておきますが、今回はOLED55E8PJAをお借りしています。上の写真で一緒に写っていますが、買ったわけではありません。

OLED55E8PJAは、LGエレクトロニクスの有機EL搭載テレビの2018年モデルです。有機ELテレビ専用の画像処理エンジンとして「α9 Intelligent Processor」を搭載。より強力なノイズリダクション、自然なディテール・立体感の向上・鮮明な色合い、色再現性の拡大と鮮やかな色表現を実現したとしています。

また、4K HFR(High Frame Rate)規格に対応して最大秒間120フレームでの表示が可能になった点(USBのみ対応)、3チューナーを搭載して同時録画数が増えている点も、従来モデルからの進化点です。

  • 2018年モデルのラインナップ一覧。大まかにプロセッサー(画像処理エンジン)、4K HFR(High Frame Rate)、チューナー数が進化しています

  • バーチャル50万円の軍資金で選んだOLED55E8PJAはスタンダードモデル。ちなみに65V型サイズの「OLED65E8PJA」は688,890円、フラッグシップモデルの77V型「OLED77W8PJA」は2,699,870円です。ヒー!

選んだ理由は?

今回、OLED55E8PJAというか、最新有機ELテレビを選んだ理由はシンプル。最近は4K対応、HDR対応のデバイスやサービスが増えてきて、実際に買ったり、利用しています。でも筆者宅、リビングのテレビも仕事場のディスプレイも4K対応ですが、HDR非対応なんですね。

発表会などで4K HDR映像を見たり、スマホで4Kコンテンツを鑑賞したりしていますが、日常空間である家でじっくり、長時間、大画面で見ていないので、「HDRすげー」的な実感がわいてこなかったんです。

もちろんIT系ライターがすべての製品を買う必要はないですが、最新デバイスで撮影した写真や動画、最新サービスの出力先であるテレビにはお金をかけるべきではないかと考えていたので、今回の企画の前からずっと購入を検討していました。

  • 55V型はでかいですねー。設置は一人でやりますが、できれば二人で作業することをオススメします

さて、実際にOLED55E8PJAを数日使ってみた感想ですが、有機ELテレビの特性として黒が黒く見えることは当たり前として、光がやけくそにキレイですね!

わりと共通イメージとして思い出しやすい例としては『アナと雪の女王』の「レリゴー♪」のシーン終盤で、エルサがまとう雪のドレスが光り輝いて見えて驚きました。雪のドレスというか、あれは光のドレスですね。……しかもこれは単なるフルHDのブルーレイ(1,920×1,080ドット、HDR非対応)を見た感想です。

つぎにNetflixで4K、HDR対応コンテンツを見ましたが、なんかもう質感や階調があまりにもリアルで立体感さえ感じさせるレベル。暗めのシーンでもハッキリと映像が見えますし、黒と白のコントラストを生かした演出もより美しく鑑賞できます。映像が綺麗になるだけで、多少のストーリーの齟齬は気にならなくなり……ゴホンゴホン。

日常空間で有機ELテレビのOLED55E8PJAを使ってみた率直な感想は、これまでコンテンツ本来の画質で鑑賞してこなくて「スッゲー人生損してきたなあ」というものです。また、すべてのコンテンツ制作者に土下座して謝りたい気分が湧き上がってきました。深くお詫びいたします。

  • これはLGエレクトロニクスの製品説明会で撮影した写真。光の反射が美しすぎて、寒気がしたぐらいです。本当はNetflix作品『ロスト・イン・スペース』の冒頭のシーンをお見せしたいのですが著作権的に難しいので、ぜひ量販店店頭などでご覧ください

今回はバーチャル購入企画としてLGエレクトロニクスの有機ELテレビ、OLED55E8PJAを選び、日常的に使ってみましたが、家族にも非常に好評でリアルに購入を検討中ですが、価格をいったらドン引きしてました。でも「ホシイナラカエバ?」と若干棒読みで許してくれています。

それに2017年モデルの「OLED55C7P」が通販サイトで18万円を切っているんですよね。両者のあまりの価格差にクラクラしつつ、その一方で画像処理エンジンの進化は日進月歩なのだから、妥協するべきではないと内なる物欲の悪魔が怒号を上げています。

人間の目は加齢とともに衰えていくわけで、仕事抜きにしても、よく見えるうちにできるだけ多くの画像、映像作品を美しく鑑賞したいと今回心底思いました。

液晶テレビを圧倒的に上回る有機ELディスプレイの実力をOLED55E8PJAで思い知ったので、近々テレビを買い換えることは間違いないです。今回のボーナス時期恒例のお買い物企画は、マイナビニュース・デジタル編集部を訴えたくなるほどの大赤字記事になりそうです。

  • これは開梱時の写真。元通りに梱包するのが大変そう。いっそ買い取りできれば……(数回リフレインしてください)