パナソニックは6月7日、モバイルノートPC「Let'snote」の新シリーズとなる「LV7」を発表した。同時に「SV7」「XZ6」「RZ6」シリーズも新機種を発表。いずれも発売日は6月15日で、「LV7」の市場想定価格は税別21万円から。ここでは発表会の様子をレポートする。
世界最軽量を実現した軽量設計
発表会は新シリーズ「LV7」の紹介が中心。LV7は従来の14.0型ノートPC「LX6」をフルリニューアルして誕生したモデルだ。14.0型液晶、クアッドコアの第8世代Intel Coreプロセッサ、光学式ドライブ内蔵のノートPCとして、世界最軽量となる重量約1.25kgを実現している(パナソニック調べ)。
スペックなど概要は別記事『パナソニック、世界最軽量1.25kgの光学ドライブ内蔵14型ノートPC』を参照いただきたい。
LV7本体の軽量化に当たっては、トップとボトムのキャビネットを薄型化。トップキャビネットは素材を樹脂からマグネシウム合金に変更するなどして、軽量化と堅牢性を両立している。
マザーボードや光学式ドライブ、バッテリーパックは、SV7と同じものを採用する。光学式ドライブは穴を開けて軽量化を図ったデザイン。バッテリーパックは容量を大きくし、バッテリー駆動時間をLX6の約10時間から約13時間へと伸ばしながら、重量は1.275kgから1.25kgへと25gの軽量化を図っている。
ちなみにバッテリーパックは、同じ寸法で(L)と(S)の2種類を用意している。上記の「約13時間」は、SSD内蔵モデルで(S)を装着した場合。(L)ならば約19.5時間の駆動が可能だ(本体重量は約1.38kgになる)。
ポインティングデバイスには、Let'snote独自の円形ホイールパッドを搭載。定評ある頑丈設計ももちろん引き継いでいる。
クアッドコアCPUによる高速な処理性能に加え、パスワードや指紋認証よりも高速にサインインできる、顔認証対応カメラを使ったWindows Helloによる高セキュリティな生体認証に対応。USB 3.0の約8倍となる最大40Gbpsの高速データ転送が可能なThunderbolt 3対応USB 3.1 Type-C端子を備えるなど、軽量さだけでなく「高速さ」もLV7を語る1つのキーワードになっている。
会場では女優の比嘉愛未さんがゲストで登壇。出演する映画も話題にしつつ、Let'snoteの魅力に触れ、Windows Helloを利用した顔認証も舞台上で実演し、またたくまにサインインする様子を見せた。
働き方改革の支援が開発の背景
パナソニックではLet'snoteのコンセプトの1つとして、政府が主導する「働き方改革」への支援を掲げている。LV7を投入した背景もまさに「働き方を変えたい」という現場からの強いニーズを汲み取ったものだ。
モバイルソリューションズ事業部 事業部長の坂元寛明氏は、「Let'snoteには働き方改革を支援するために、業務を見える化するツールが入っています。全国150社から『働き方改革支援サービス』への問い合わせが入るなど、注目されており、このニーズ受けて12.1型のSV7を2月にリリースしました。
しかし、『SV7よりも広い画面が欲しい。それでも軽量さは維持して欲しい』という要望も多く、今回のLV7で大画面・軽量化への期待に応えました」と開発の背景を語った。
坂元氏の指摘する「業務を見える化するツール」では、例えばログイン・ログアウトの時間だけでなく、キーボードやマウスを操作していた時間や、利用していたアプリケーションなどのログが取れたり、操作したファイルをカテゴリ分析できる。どんな業務でどのくらいPCを使っていたか可視化することで、従業員一人ひとりの業務習慣を振り返るのに利用できるという。
BDドライブも選択可能
LV7はSV7と機能や性能はほぼ同等で、SV7では光学式ドライブはDVDスーパーマルチドライブを搭載するが、LV7ではBDドライブも選択可能だ。SV7ではLTEモデルが用意されているのに対し、LV7には用意されていないなど、細かく見ていくと若干の違いは確認できる。主な違いは本体と画面のサイズといってしまってよいだろう。
12.1型のLet'snoteでは画面サイズが小さくて見づらいと感じていたユーザーには、LV7の14.0型の画面は大変魅力的な製品といえる。自身の働き方を見直したいユーザーはもちろん、社員の働き方改革を推し進めたい管理部の人にも注目のモデルではないだろうか。