台湾ASUSTeK Computerは4日、台湾・台北市で5日から開幕するコンピュータ関連見本市の「COMPUTEX TAIPEI 2018」に先駆けプレスカンファレンスを開催。ゲーミングブランドの「ROG」から初めてのスマートフォン「ROG Phone」を発表した。6インチ(2,160×1,080ドット)の大型有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンだが、何よりもゲームに特化したデザインとパフォーマンスの追求を図った点が特徴となる。
ASUSによれば、ゲーミング市場は従来のPCやコンソールに対してモバイルが拡大し続けており、すでに両者を超える460億ドル以上という市場規模にまで拡大しているという。そうしたモバイルゲーミング市場に向けてのチャレンジが、今回のROG Phoneだとしている。
Snapdragon 845を搭載、最大2.96GHzで駆動
Snapdragon 845を搭載しており、最大2.96GHzで駆動するKryo CPUを搭載した初めての製品とし、より高クロックなCPUを採用。その結果、他社製品を超えるベンチマークスコアを達成したとする。ラグのない性能、ゲームに特化した操作性、ブレのない高品質の表示、そして効率的な冷却といった機能に対して挑戦したとのこと。
長時間のゲームでも本体の熱を抑えるため、独特な冷却機構を採用。CPUの冷却効率が60%向上するなどの効果も得られたという。さらにオプションとして「Extra Cooling Boost」も用意して、さらなる長時間駆動を実現の実現も図っている。
ディスプレイは6インチで、デジタルシネマの色域であるDCI-P3比で108%、コントラスト比1万:1、HDR対応の有機ELディスプレイを採用。リフレッシュレートは90Hz、ディスプレイの応答時間は1msだ。
ゲームの操作性に配慮。側面タッチセンサーも
ゲーム時の操作性にも配慮した。プロのゲーマーではスマートフォンゲームを4本以上の指を同時に使って操作することもあるといい、これを解決するため、本体側面に2つのタッチセンサーを設けることで、より快適な操作を可能にしている。
一般的なスマートフォンでは、本体を縦持ちした際に底面になる位置にUSB端子を設けているが、横持ちでプレイするゲームの場合、この状態でケーブルを接続すると操作性が悪化する。
ROG Phoneでは、底面の充電用端子に加え、側面に充電とディスプレイ出力可能なUSB Type-C端子を設け、ゲームプレイ時に充電ケーブルが邪魔にならないようにした。
この側面の端子は、正確には2つの端子がくっついた形となっている。一方はUSB Type-Cだが、2つの端子を同時に使うことで、別売のドック「Mobile Desktop Dock」に設置し、大型ディスプレイにミラーリング表示が行える。
本体を装着することで2画面のゲーミングデバイスになる「Twinview Dock」、ROG Phoneに装着してコントローラーとして使い、テレビに接続した受信機にROG Phoneの画面を映して大画面でゲームができる802.11ad対応ゲームコントローラー「GAMEVICE for ROG Phone」も用意する。
スマートフォン単体だけでなく、多彩なオプションも用意することで、よりゲームに特化した形のスマートフォンがROG Phoneだ。価格や発売時期などは、現時点では明らかにされていない。