キングジムは、デジタルメモ「ポメラ」シリーズの新製品として、「DM30」を発表した。ポメラはテキスト入力に特化した小型のデジタルツールで、2008年の初登場から10周年を迎えるロングセラー商品。DM30は6月8日に発売し、本体価格は税別43,000円。
DM30は、6.0型のE-Inkをディスプレイを採用した、デジタルメモ「ポメラ」最新モデル。新しい折りたたみ機構を備え、前モデル「DM200」から、形状や画面サイズ、バッテリなど、製品の仕様が大きく変更された。
2008年に登場した初代モデル「DM10」の折りたたみ機構が進化。今回発表されたDM30では、新しい折りたたみ機構を採用し、キーボード左右が内側から外側へ開く観音開き仕様となった。キーピッチは横17mm、縦15.5mm。折りたたみ時のフットプリントは、画面サイズの6インチとほぼ同等(W156×D126×H33mm)と、コンパクトに収納して持ち運べる。なお、DM30から2世代前の「DM100」や1世代前の「DM200」には折りたたみ機構はなく、この2機種ではキーボードサイズそのままのスレート型が採用されている。
ディスプレイは6型(800×600ドット)で、ポメラシリーズで初のE-Inkを採用する。E-Inkは電子書籍リーダーなどで採用されている、バックライト不要の反射型ディスプレイ。目が疲れにくく、省電力という特徴がある。
DM30のバッテリは、DM200のリチウムイオン内蔵バッテリから、DM100までのシリーズで採用されていた乾電池に戻り、バッテリ駆動時間は最大20時間となった。駆動には単3形アルカリ乾電池×2本が必要で、バックアップ用にリチウムコイン電池(CR2032)×1も搭載されている。
DM200で搭載されていたWi-Fi機能、Bluetooth機能も省かれ、PCなどとのテキスト共有は、microUSBもしくはSDカードでの転送となる。編集中のテキストをQRコード化して読み取るQRコード機能「pomera QR code reader」や、見出しと本文編集画面を分けて表示できるアウトライン機能は継続搭載する。
本体サイズは、使用時がW286×D131mm、折りたたみ時がW156×D126×H33mm。重量は約450gで、DM200から約130g軽くなった。本体メモリは8GB。辞書は、DM100で「明鏡国語辞典MX」「ジーニアス英和辞典MX」「ジーニアス和英辞典MX」を搭載。日本語入力は、携帯電話などで採用されている「ATOK for pomera」を備えた。
このほかDM30は、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で米国需要の調査を目的としたプロジェクトも開始される。期間は2018年5月15日~6月14日までの1カ月間。