説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ロック画面の左上に見慣れない矢印が表示されています!?』という質問に答えます。

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その矢印とは、iPhone Xの画面左上に現れる白丸に矢印が青く抜かれたアイコンではないですか? そうであれば、経路案内/ナビゲーション機能など、位置情報を取得するアプリがシステムのバックグラウンド(前面に表示されない状態)で動作しているものと考えられます。現在地における気象情報をリアルタイムで表示するアプリも位置情報を参照しますから、そのようなアプリを最近起動したかどうか思い出してみましょう。

一部の例外をのぞき、iOSでは長時間のバックグラウンド処理が許されていません。音楽再生アプリや音声通話アプリはその例外に含まれるため、他のアプリを利用中に音楽を聴いたり電話したりできるというわけです。マップアプリのように位置情報を参照するアプリも例外で、バックグラウンドで動作することが可能です。

白丸に矢印が青く抜かれたアイコンをタップすると、その原因となるアプリ(バックグラウンドで位置情報を参照しているアプリ)が前面に表示されます。ただし、バックグラウンド動作は長時間のものと短時間の2種類があり、短時間のものの場合は180秒程度経過すると自動的にアプリが終了しますから、白丸に矢印が青く抜かれたアイコンも自然消滅します。アプリスイッチャー画面でアプリを強制終了した場合には、アイコンはすぐに消えます。

なお、『マップ』アプリで経路案内を実行しているときも、白丸に矢印が青く抜かれたアイコン(iPhone X以外のモデルはステータスバーが青色に代わる)が表示される場面に該当しますが、ロック画面もナビゲーションに使われるため、そのような形のアイコンが表示されていることに気付かないかもしれません。その場合、ホーム画面で『マップ』アプリを閉じれば、白丸に矢印が青く抜かれたアイコンを確認できます。

  • iPhone Xで位置情報を取得するアプリがシステムのバックグラウンドで動作しているとき、白丸に矢印が青く抜かれたアイコンが現れます