SafariなどのWEBブラウザを使い続けるうちに増えるデータ、それが「キャッシュ」です。一度表示したWEBページの要素(テキストや画像)を手もとに保存しておき、再び同じ要素をダウンロードする手間を省くことが狙いです。キャッシュを利用できれば、ダウンロードし直すより高速なうえに通信コストがかかりませんから、iPhoneのようなスマートフォンでは大きな効果があります。
しかし、キャッシュは次第に増加します。Safariの利用頻度や表示したWEBページの内容にもよりますが、数百メガバイトに達することも珍しくなく、内蔵ストレージの空きを圧迫する要因となります。
iOSでは、『設定』アプリを利用するとSafariのキャッシュを削除できますが、いきなり削除するのではなく、大まかなキャッシュ容量を把握してからにしましょう。iOS 11にはアプリごとのストレージ消費量を測定する機能があるため、それを利用したあとに削除したほうが効果を正確に把握できるからです。
ストレージ消費量の測定は、『設定』→「一般」→「iPhoneストレージ」の順に画面を開いて行います。「Safari」行に表示されている○○○MBという値は、Safari本体(プログラム部分)とキャッシュの総量で、これを目安に削除時期を判断します。Safari行をタップすると、履歴とリーディングリストが消費している容量も知ることができます。
キャッシュの削除は、『設定』→「Safari」の順に画面を開き、「履歴とWebサイトデータを消去」ボタンをタップして行います。キャッシュのほかに履歴やクッキー(Webサイトの情報が印されたファイル)が削除されるほか、同じApple IDでサインインしている端末(Macを含む)のSafariの履歴も削除されるため、影響を考えてから実行しましょう。