説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで「通知」のパケット代は気にすべき?』という質問に答えます。

***

アプリやシステム(iOS)から送信されてくる「通知」は、いまやiPhoneに欠かせない存在です。外部のサーバからほぼリアルタイムに最新情報が届くので、メールやSNSメッセージの到着を可能なかぎり早く知りたい、ニュースなど速報性のあるコンテンツの鮮度を重視したい、というユーザにとってはiPhoneを使う価値そのものかもしれませんね。

そんな「通知」ですが、iOS 10からメディア(画像や動画)がサポートされました。通知に画像が埋め込まれるのではなく、通知に画像のURLを含めておき、端末に届き次第ダウンロードされるという流れになりますが、画像(のURL)が含まれる通知のほうが通信データは多くなります。その通知がモバイル回線使用時に受信されれば、そのぶん通信費用(パケット代)も嵩むことになるでしょう。

Appleが公開している開発者向け文書によれば、iOS 11の通知で扱えるメディアのサイズはオーディオ(MP3やAACなど)が最大5メガバイト、画像(JPEG/GIF/PNG)が最大10メガバイト、動画(MPEG2/4など)が最大50メガバイトとされています。Wi-Fi通信時は問題にならないにせよ、モバイル回線使用時にそのような通知がたくさん届くとパケット代が急増しそうです。

とはいえ、実際のところ通知に伴う通信量は微々たるものです。外部のサーバから届く通知(リモート通知)は1件あたり最大4キロバイトとされていますが、通知の文字数から推測するとほとんどはその数分の1から十数分の1です。前述したメディアをダウンロードするタイプの通知は少なく、付いていたとしてもサイズの小さな画像がせいぜいです。膨大な数のアプリをインストールして数秒間隔で通知が届きまくるという状況でもないかぎり、1カ月のデータ通信費に占める割合はごくわずかでしょう。通知のパケット代など気にせず活用するほうがトクだと思いますよ。

  • 通知に伴う通信量など微々たるものですから、気にせず活用しましょう