米Qualcommは、世界各国の報道関係者を招き、新型SoC「Snapdragon 845」のパフォーマンスや機能を紹介するイベントを米国で開催した。Qualcommのリファレンス端末を利用したベンチマークテストで、そのパフォーマンスの一端が明らかになった。

  • Qualcomm、Snapdragon 845

    ベンチマークに関するセッションが開催された、米サンディエゴにあるQualcommのビル

ハイエンドデバイス向けのSnapdragon 845は、2017年12月に発表された最新SoCだ。前世代のSnapdragon 835は「120」のデバイスが採用しているとのことで、つまり、現行のAndroidスマートフォンのハイエンドモデルは、ほとんどSnapdragon 835を搭載しているといってもいい。そのため、次世代のハイエンドスマートフォンも多くがSnapdragon 845を搭載することになるだろう。

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    Snapdragon 835は多くのハイエンドスマートフォンに採用されている

Snapdragon 845は、CPUとしてKryo 385、GPUとしてAdreno 630、モデムとしてX20 LTEモデム、DSPとしてHexagon 685、そしてシステムメモリなどのチップを1パッケージ化している。中でも、セキュリティコア、CPU、新たなカメラアーキテクチャ、DSPなどは、新たなコアを搭載した。

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    Snapdragon 845に含まれる各種チップ

こうした機能を提供するSnapdragon 845は、ユーザーに対してカメラ、AI、セキュリティ、接続性、パフォーマンスにおいて、優れたエクスペリエンスを提供するとしている。

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    SoC全体で、さまざまな機能を実現する

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    ベンチマークで測定できるのはその一部だけ

今回のベンチマークテストでは、CPU、GPU、システムメモリという3種類の性能を計測できる。逆にいえば、それ以外の性能は測定できない。ネットワーク接続性、画像や動画の記録性能、VR/AR、オーディオ、セキュリティ、バッテリーといった、Snapdragon 845がもたらす総合的なエクスペリエンスは測れない、というのがQualcommの主張だ。

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    パフォーマンスだけでなく、ユーザーに対するエクスペリエンスを提供するとアピール

AIに関しても、ベンチマークの指標がなく、パフォーマンスを測定することが難しいのが現状だという。ただ、AIに関連するランタイムやライブラリなどのソフトウェアを提供することで、さまざまな企業とのコラボレーションを図り、機能を実現できるよう取り組んでいる点をアピールする。

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    SoC単体だけでなく、デバイスやサービスと組み合わさることで、AIのエコシステムが実現される