映像や写真の持つ力は引き出し方でユーザーへの訴求が大きく異なる。しかし、技術や設備などを頻繁に用意できない場合も当然ある。ソニーのSeed Acceleration Programから生まれた自動動画制作ソリューション「isuca(イスカ)」は、同社がGithubにも公開しているオープンソース「Neural Network Libraries」を活用した動画撮影編集システム。専用アプリがインストールされたPCやタブレット上の録画ボタンで撮影を開始。自動的に撮影する動画がisucaクラウドサーバーへ転送され機械学習により解析され、自動編集される。撮影・編集・納品といった一連の動画制作の工程をシステム化できる。

16日、同社はこのisucaのファッションECサイト向けへの導入を発表した。商品撮影や構築/運営、O2OなどEC事業支援業務を行うAMS社が導入を決定しており、同社提供動画での比較も掲載されているが、動きに合わせた衣服へのズームの様子が確認できる。やはり、簡単な動画でも編集工程が加わると違う動画へと変わるのが把握できる。

衣・食・住の一角を占めるファッションは、ECサイトでの市場規模が拡大しており、服の質感や着用時の雰囲気など商品を写真ではなく動画で伝えたいというニーズの増加についても同社は言及している。ファッション向けのisucaの場合、撮影開始から最短5分で映像を入手できるソリューションが売上げにどう貢献していくのか?AIを使ったソリューションの広がりという点でも期待されるところだ。