身の周りの家電製品がスマートフォンとつながる"ホームIoT"が、いよいよ本格的に提供され始めます。KDDIと沖縄セルラーは21日、「au HOME」のサービス拡充を発表しました。私たちの日常生活は、どのように変わっていくのでしょうか。
対応デバイスが続々と追加
KDDI、沖縄セルラーでは「誰でも手軽に始められるホームIoT」を目指して、au HOMEの取り組みを進めています。現在、外出先でも家族や自宅の状況把握ができるサービスを提供中ですが、11月28日からは自宅にいる家族とのコミュニケーションに利用できるセンサーやネットワークカメラ、自宅の赤外線機器(エアコン、照明、テレビなど)のON / OFFをアプリから実行できる「赤外線リモコン」、コンセントとプラグの間に挟んで使用すると電力使用量が分かる「スマートプラグ」など、新たなデバイスを追加します。
また、au HOMEは、先ごろGoogleが発売したスマートスピーカー「Google Home」「Google Home Mini」にも対応します。au HOMEと連携することで、例えば「OK Google、エアコンつけて」などと呼びかけるだけで赤外線対応の家電を操作できるようになります。今後は、他社製のスマートスピーカーとの連携も検討していくとのこと。発表会場ではデモが行われていました。
これまでau HOMEは「auひかり」の利用者限定でサービスを提供していましたが、今後はau IDさえ取得すれば、誰でも利用できるようになります。サービス利用料金は月額490円(税抜、以下同)。au HOMEデバイスは機器により価格が異なっており、例えば電力使用量が分かるスマートプラグ01は5,500円、自宅の赤外線機器と連携できる赤外線リモコン01は7,800円、外出先から自宅の部屋の様子が確認でき会話もできるネットワークカメラ01は10,800円などとなっています。
さらに2018年春以降は、事前にシナリオを設定することで、スマートフォンや音声で操作しなくても家電やau HOMEデバイスが臨機応変に動くサービスを開始予定です。利用者の出勤を確認したら家電の電源がOFFになる、仕事から帰宅時に最寄り駅に到着したら自宅の照明やエアコンがONになりカーテンが閉まる、などのシナリオを用意していくとのことでした。
記者発表会に登壇したKDDI 執行役員常務の山本泰英氏は、多業種のパートナー企業と共同でIoTサービスを開発していく「with HOME」を2018年1月下旬以降にスタートさせる考えも明らかにしました。すでにアットホーム、エイブル、京浜急行電鉄、タマホーム、ビッグローブ、富士通、三菱地所などの企業が賛同しているとのこと。今後の展開にも注目が集まります。
このほかau HOMEでは、自宅の家電を登録することで取扱説明書に簡単にアクセスできる、保有家電と最新家電の電気料金を比較して買い換えを提案する、消耗品がECサイト「Wowma!」で購入できる、といった付加サービスも予定しているとのことでした。
この日、会場にゲストとして招かれたのはイメージキャラクターの後藤真希さん。2児の母として育児に専念中という話題の中で、後藤さんは「お母さんには24時間、休みがありません。いまは旦那が家事を手伝ってくれています。au HOMEは素晴らしい機能がたくさんあって、ママさんにも嬉しいサービス。子どもたちが留守番できるまで大きくなったら、外出先から部屋を確認できるネットワークカメラなどを使ってみたいですね」とコメント。それまでは旦那さんがau HOME代わり、と話して報道陣を笑わせていました。
なお同日、au 2017冬モデルの追加ラインナップ4機種についても発表されました。スマートフォンが2機種、フィーチャーフォンが2機種追加されます。