アメリカ航空宇宙局(NASA)は、宇宙旅行はメチル化のを引き起こすことを明らかにし、遺伝子の活性化と消滅のプロセスとその仕組みに関する研究の進展を発表した。

宇宙空間での遺伝子発現は爆発的なものだという(C)NASA

DNAの持っている遺伝情報の内、必要な情報を、RNAとして写し取り、そのRNAの遺伝情報を基にしてタンパク質を合成する。この過程は、遺伝子発現を呼ばれており、この発現に異常をきたすと、正常細胞のがん化を引き起こす可能性もある。

今回の研究では、双子の兄弟をもつ宇宙飛行士スコット・ケリーが地球に戻った際、彼の兄弟であり元宇宙飛行士のマーク・ケリーからサンプルを収集。研究グループは、データを結合し、相関を探している膨大な量の情報を検討し始めた。

何千もの遺伝子がどのようにオンとオフに変化するのかの調査を行った。その結果、遺伝子発現において、人体が宇宙に入るとすぐに、花火が飛び散るような爆発を見れたとしている。これは、宇宙飛行士が宇宙に入るとすぐに起こり、活動の一部は地球に戻ったときに一時的に持続するものだという。

今回の成果を受けて研究グループは、宇宙旅行の分子的リスクを理解するための基盤と、その遺伝的変化を潜在的に保護し、解決する方法を提示するものだとコメントしている。

なお、同研究の最終結果は、2018年に発表される予定とのこと。