このところ、スマートフォンやタブレットの影響で「若者のPC離れ」なんていわれるPC。しかし、学校教育でもPCが活用されているほか、2020年にはプログラミング教育が必修化され、ますます子どもにとって切っても切れないデバイスになる。子どもにPCを選ぶときにどんなことがポイントになるだろうか。デジタル機器に詳しいライターの方々に「もし自分の子どもにPCを選ぶなら」ということでいろいろと考えてもらった。第4回は「コヤマタカヒロのパパ家電」といった家電レビューでおなじみのコヤマタカヒロさん。

「子どもにいつからPCを初めとするデジタルデバイスを触らせるか」。この難題に悩んでいる人は多いと思います。著者もそうでした。著者宅には7歳(小2)を筆頭に5歳、3歳の三人娘がいます。

実は7歳の長女にはすでにPCを触らせているのですが、小学校入学を機に、毎日1時間、PCの時間を設けました。Windowsのファミリーアカウントの機能を利用し、平日は18時から21時、土日は12時から21時の間で1時間触れるようにしています。

家族みんなの部屋でPCをカタカタ

使っているのはリビングに置いているデスクトップPCです。本来は妻(お母さん)が使ったり、著者が子どもたちを見ながら仕事をしたりするために置いていたのですが、現在はほぼ子どもがメインで使っています。

YouTubeを楽しむ長女。最近はゲームのプレイ動画が好きみたい

長女はもともと小学校入学前からiPadを使って遊んでいました。これも触らせるかどうか悩んだのですが、両親が目の前でスマートフォンを触っていると子どもはどうしても興味を持ちます。

仕事でいわゆる子ども向けタブレットなどを借りて使わせたこともあり、それならば時間を決めて、無料アプリだけに限定して遊ばせたほうがいいと考えたのがiPadを与えるようになったきっかけです。著者の仕事柄、自宅には多くのデジタルデバイスが揃っています。そこで禁止するのではなく、使い方を教える方向を選びました。

小学校入学時からPCを触らせるようになったのもその延長線上にあります。タブレットは動画を見たり、ゲームをプレイしたりとコンテンツを見ることに適しています。しかし、PCならそれ以上の使い方ができるのではと考えました。

また、小学校ではPCの授業も始まるようです。子どもの通っている小学校ではまだ何も聞かされていませんが、同じ市内の一部小学校では2年生でPCの特別授業も行われたと聞きます。

長女は小学2年生ですが、PCの使い方としてはYouTubeの視聴がほとんどです。ただ、YouTubeで見たブラウザゲームなどを楽しんでいることもありました。現段階ではiPadで遊んでいたときとそれほど使い方は変わっていないようにも感じます。

しかし、いつのまにかキーボードやマウスはスムーズに使えるようになっています。ローマ字入力はできませんが、パスワードなどは自分で難なく入れています。PCに対する抵抗感はすでにないようです。もう少ししたら、簡単なプログラムなどの勉強を親子で一緒にできたらいいなと考えています。

スペックはそれほど求めず、価格と使い勝手を重視したい

うちは三姉妹ということもあり、当面は個人のデバイスを与えることは考えていません。やはり小学生の間は親の目が届くように、デスクトップPCをリビングに置くつもりです。実際にPCを触れる時間の多くは、妻がそばにいるので、見て欲しくないコンテンツの場合は「それはダメ」と言って止めているようです。個人用デバイスは中学生になってからでしょうか。

いま使っているデスクトップPCが使えなくなったらという前提で買い替えのPCを選んで見ました。あくまでも子どもに使わせるものなので、重視するのは本体価格です。そのうえで三姉妹が使うようにある程度長く使えるようなパフォーマンスがあればというところです。

目を引かれたのは日本HPの「Pavilion24-a250jpAiO」。約12万円でCorei5を搭載しているのは魅力的です。ただし、子ども用の教材ではDVDが多く、光学ドライブがないのは若干気になるところです。

日本HPの「Pavilion24-a250jpAiO」実勢価格11万8580円

スペックは少し下がりますが、レノボ・ジャパンの「Lenovo ideacentre AIO510 All-In-One」も候補になります。DVDドライブやオフィスが付属していて、10万円切りなのもポイントです。ただし、我が家には3歳児もいるため、スタンドの細さがちょっと怖いと感じます。

レノボ・ジャパン「Lenovo ideacentre AIO510 All-In-One」実勢価格9万6900円

第3の選択肢はアップルの「iMac」です。プログラミングには明るくありませんが、いまは多くのエンジニアがMacを使っています。将来子どもと一緒に勉強することを考えるとiMacは選択肢になります。ただ、学校のPC学習がWindows環境だと混乱するかな? という点は少し心配です。

Apple「iMac 21.5インチ 2.3GHzプロセッサ 1TBストレージ」(実勢価格13万円)

前述したとおり、ノートPCを持たせるのは早くても中学生からでしょう。小学2年生の長女は、すでに自分のスマートフォンが欲しいと言い始めていますが、コンテンツを消費するだけになりがちなスマートフォンよりは、ノートPCを先に与える方がいいのかなと考えています。