8月23日(米国時間)、サムスン電子が米ニューヨークでペン入力対応の最新スマートフォン「Galaxy Note8」を発表した。
Galaxyシリーズとして最上位のスペックを誇るハイエンドモデルである以外に、2016年にバッテリーの発火問題で世界を騒がせたモデルの後継機としても、注目を浴びている。
発売日である9月15日の週には、新型iPhoneとの直接対決も予想される。果たしてNote8をこの時期にぶつけてきたサムスンの狙いはどこにあるのだろうか。
Note7の失敗を乗り越えてNote8を発表
Galaxy Noteシリーズは、本体内蔵の「Sペン」によるペン入力操作が特徴の大画面スマートフォンだ。手帳のように使えることから、ビジネスパーソンにも人気の高いシリーズだった。
だが2016年に登場した「Galaxy Note7」では、バッテリーの発火問題が世界的な騒ぎに発展。販売中止と回収を余儀なくされた。世界のスマホ市場でシェア1位のサムスンにとって、屋台骨を揺るがしかねない事態だったといえる。
こうした経緯を踏まえ、モバイル事業を統括するDJ Koh氏は「昨年起きたことを決して忘れない。同時に、数多くのNoteファンがとどまってくれたことに感謝したい」と語る。サムスンの調査によれば、一連の事件を経てもなお、85%のユーザーが友人にNoteシリーズを勧めると回答したという。
最新の「Galaxy Note8」では、本体前面のほとんどをディスプレイが占めるGalaxy S8シリーズのデザインをベースに、ペン入力に対応。業界標準となりつつあるデュアルカメラも搭載し、サムスンの中で最上位のハイエンドモデルになった。
日本での発売は明言されていないものの、大手キャリアが2017年冬モデルとして検討を始めたとみられる。もし採用が決まれば、2014年10月発売の「Galaxy Note Edge」以来、3年ぶりに日本でNoteシリーズが復活することになる。
一方、グローバルでの発売日は9月15日となり、すでに米国の家電量販店には実機が並び、予約受付が始まっている。そこにライバルとして立ちはだかるのが、大型リニューアルを図るとみられる新型iPhoneだ。