Wind Riverは、IoT対応リアルタイムOSである「VxWorks」の機能を拡張し、リアルタイムのエッジ解析エンジン「AXON Predict」を搭載した。これにあわせ8月28日、都内で報道関係者向けに説明会を行った。

説明を行ったWind River OS事業部マーケティング担当ジェネラルマネージャーのMichel Genard氏

同社のOS事業部マーケティング担当ジェネラルマネージャーであるMichel Genard氏は「今後、ソフトウェアの価値は高まっていき、デバイスを定義づけるのはハードウェアだけでなくなっていく。我々はこれを『ソフトウェア定義(Software-Define)の世界』と呼んでいる」と説明した。そして、その世界を実現するために「ネットワークにつながっていないデバイスを接続して、そのデバイスのインテリジェント化を行い、最終的にはデバイスが自立的に物事を判断する」という3段階のビジョンを示した。

Wind Riverの掲げる3段階のビジョン

今回、VxWorksに拡張されたAXON Predictは、このビジョンの2段階目にあたる、ネットワーク下にあるデバイスのインテリジェント化を実現するものと位置づけられる。同機能を用いることで、ユーザーは組み込み機器から得られた情報を分析し、リアルタイムで確認することが可能となる。分析の対象となるデータなどはブラウザ上で選択できるうえ、JavaScriptでカスタマイズすることも可能だ。

説明会では風力発電所の風車のブレードを例として「AXON Predict」のデモ動画も公開された

Genard氏は、「これからもユーザーのデジタル変革に貢献していき、最終的に『ソフトウェア定義(Software-Define)の世界』を安全でセキュアな形で提供していきたい」と意気込みを語った。