セールスフォース・ドットコムは8月28日、AI(人工知能)による画像認識技術を活用した「Einstein Vision for Social Studio」を「Salesforce Marketing Cloud」の新機能として9月から提供を開始することを発表した。これにより、マーケターはソーシャルメディアに投稿された画像の検知を自動化することが可能となり、消費者がブランド名や製品名、サービス名に言及しない場合でも検知してリーチすることができるようになるという。

現在、Einstein Vision for Social Studioは、Twitterで利用することができ、企業は消費者のインサイト獲得やブランドのトラッキング、SNS上での対応に向けて活用することができる。また、グローバルで展開されている200万のブランドロゴ、60種類のシーン、200種類の食品、1000種類のオブジェクトを含む4タイプのイメージライブラリから、自社ブランドに関する画像を見つけることが可能になるという。

主な機能として「消費者インサイト」「ブランドとラッキング」「ソーシャルカスタマーサービス」の3点を挙げている。消費者インサイトに関しては、意思決定をスマートに下すために必要な顧客に関する情報や、知識をビジュアルデータから取得することができるという。

ブランドトラッキングについては、マーケターはブランドの整合性分析やリーチするターゲット理解、SNS上の広告キャンペーンの効果を評価することを可能としている。ソーシャルカスタマーサービスでは、マーケターはどこで、どのように製品が使われているのかを理解するためにソーシャルフィードをモニターし、SNS上でカスタマーサービスを積極的に提供することが可能になるという。

今回、Social Studioに追加された機能であるEinstein Visionを利用することで、いかなるスキルレベルの開発者でもAIを組み込んだアプリを構築し、CRMで画像認識を活用することができ、特にEinstein Image ClassificationというAPIが同機能に組み込まれていることで、画像検索やブランド検知、製品認識を含む画像認識を強化するとしている。

Einstein Visionは、複雑なAIテクノロジーを顧客がシンプルに活用できるようにするため、Salesforce Researchで行われるコンピュータビジョンの研究結果をベースにしている。画像認識が進化したことで、企業は顧客のインサイトを知り、スマートな意思決定に結びつく成果を予測することが可能になるという。