前回のEvernoteと「メモ」アプリで悩む話でも登場しましたが、Apple Pencilをすっきりと収納して持ち運ぶ解決策を用意した背景には、iPad ProとiOS 11の組み合わせにおける「メモ」アプリの重要性が高まっているという事情があります。

iOS 11の「インライン・ドローイング」機能

iOS 11では、メモだけでなくメールでも「インライン・ドローイング」と言われる、テキストの間に手書きメモやイラストを入れられる機能を実装しています。スクリーンショットやドキュメントスキャナ、SafariのページのPDF化など、様々なシーンで、手書きによる書き込み機能を用意しており、もはやApple Pencilなしには、iPad向けiOS 11の新機能は語れない、というほど、Apple Pencilを重用する姿勢を打ち出しているのです。

また、筆者がAppleの強い意志を持って取り組んでいると感じた点は、インスタントノート機能です。その機能では、Apple PencilでiPad Proのロック画面をタップすると、直前に編集していたメモを開いて、すぐに手書きで作業することができます。この仕様は、紙のノートを開いてすぐにペンで書き始めるタイミングとほぼ同じであることに驚かされました。

一応メモアプリ内では手書きの文字を認識して検索可能にしてくれる機能も備わっていますが、できれば手書きの文字をテキスト化する機能も備えて欲しかったですね。これは日本では、MetaMojiの「mazec」の役割、ということになるのでしょうか。