Watsonの「コグニティブ・ドレス」

IBMが提供する「Watson Developer Cloud」では、様々なAPIが提供されている。その中には「Tone Analyzer(テキストの感情、社交性、文体を解析する)」「Natural Language Understanding(自然言語処理を通じてキーワード抽出、エンティティー抽出、心情分析、感情分析などを行う)」といったものがある(日本語には未対応)。これを活用したのがこちらの「コグニティブ・ドレス」だ。

IBMでは様々なWatsonのAPIや事例を紹介

Twitter上のつぶやきから分析した感情によってドレスにつけられたLEDの発光色をリアルタイムで変化させている

通常は分析結果をドレスに接続する必要はないわけだが、人力で商品名やハッシュタグを検索するよりも効率的かつ的確なマーケティング分析に役立つだろう。

IBMはWatsonを「人工知能」とは言わず「コグニティブ・コンピューティング」と称している。コグニティブとは「認知・認識の」という意味。認知・認識した事象に対してどう反応するか(またはしないか)の判断を行うのが人間の知能だとすれば、コグニティブ・コンピューティングはその土台を押し広げるものと位置付けられるだろう。

IoTが変えるビジネス環境

今回の展示ではビジネス環境をターゲットにしたソリューションも数多く目にした。その一部を紹介しよう。

Googleブースに展示されていたのは、Google Cloudに接続された電子ホワイトボード。フリーハンドだけでなく文字認識(英語)、移動・コピーにも対応し、タブレットの専用アプリとも連携。米国では実用化済み

ソフトバンクのオフィスIoTソリューション。こちらは、この会場内に設置された温度湿度センサーを一括管理するシステム。また、電源不要のセンサーを設置することで打ち合わせスペースの空席状況をリアルタイムで管理できるソリューションも

ワークスモバイルジャパンが提供する「LINE WORKS」では、IBM Watsonを活用したチャットBot API機能「EXA AI SmartQA」をリリース。ボットをナレッジベースとすることで、知っている人に聞かなくては分からないという属人的な業務を効率化できるという