米Qualcommは6月28日、モバイル向けSoC「Qualcomm Snapdragon 450」を発表した。ミッドレンジのスマートフォンやタブレットをターゲットにしたSnapdragon 4XXシリーズで、初めて14nm FinFET製造技術を採用。Snapdragon 6xxシリーズで用いられている技術を取り込み、Snapdragon 435 (28nm製造プロセス)から、バッテリーライフ、CPU処理性能、グラフィックス、マルチメディア処理、接続性などあらゆる点で向上している。
CPUはSnapdragon 435と同じ8コアのARM Cortex A53だが、0.4GHz高い1.8GHzで動作する。これによってCPU処理性能が25%向上する。GPUはAdreno 506。Snapdragon 435のAdreno 505よりもグラフィックス性能が25%高い。
14nm製造プロセスやグラフィックスのアップグレード、そして電力管理機能の改善で、搭載デバイスのバッテリー駆動時間がSnapdragon 435よりも最大4時間長くなる。たとえば、ゲームは30%少ない消費電力で楽しめる。また、80%まで約35分で充電できる急速充電技術「Quick Charge 3.0」をサポートする。
カメラは、シングルカメラで最大21メガピクセル、デュアルカメラだと最大13メガピクセルに対応。搭載するHexagon DSPがSnapdragon 435よりも少ない消費電力で、優れたマルチメディア性能とカメラ性能を実現し、4xxシリーズで初めてリアルタイムのぼけ効果をサポートする。他にも、ハイブリッドAF、60fpsの1080p動画撮影/再生、スローモーション動画などに対応する。ディスプレイサポートは最大1920×1200。
モデムはSnapdragon 625と同じ「Snapdragon X9 LTE」を備える。キャリアアグリゲーションを利用して下り通信速度最大300Mbps、上り通信速度最大150Mbpsの通信が可能。Wi-Fiは802.11ac、USBインターフェイスはUSB 3.0に対応する。
Snapdragon 450は今年第3四半期に顧客向けのサンプリングを開始、年内に搭載デバイスが登場する見通しだ。