改めて宣言としてまとめた意味
これらがbeyond宣言の中身だが、根本的にそれほど目新しさはないことに気づく人もいるのではないだろうか。にも関わらず改めて宣言としてまとめたのには意味がある。
それは「+d」の認知拡大だ。5Gはモバイル通信キャリアのドコモが手がけることは誰でも推測がつく。しかし、パートナーとビジネスを拡大する「+d」の考え方は世間に浸透しきれていない側面があった。「+d」に取り組み始めておよそ2年が経ち、今では状況が少し変わりつつあるようだが、かつてはドコモからパートナーへ声がけをすることが多かったようだ。このことはドコモの吉澤和弘社長も認めるところだ。
それを今回の宣言で変えようというわけである。つまり、今まで以上に多くの企業から声がかかり、「+d」が進展する会社になりたいのだ。この「+d」はモバイル通信、スマートライフに次ぐ3本目の事業の柱を成すベースになるものであり、ドコモにとっては非常に重要だ。
これからの大きな成長を遂げるには、ドコモの考え方を広く知ってもらい、モバイル通信事業だけではなく、様々な事業資産を持っていることを認知してもらう必要がある。今回の宣言は対ユーザー、対法人のみならず、ドコモ自身のためという意味合いも大きいと言えるだろう。