ミラクル・リナックスは3月16日、VMware環境に特化したシステム監視用バーチャルアプライアンスの最新版「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V3.0」(MIRACLE ZBX VA 3.0)を提供開始した。サブスクリプション価格は年額60万円(税別)から。

新製品は、Zabbixをベースに同社が独自に開発した統合システム監視ソリューションである「MIRACLE ZBX」シリーズの1つ。VMware環境のゲストOS、オープンソースの統合監視ソフトウェア「Zabbix」、データベース、Webサーバを一体型とし、ソフトウェアを最適化した状態であらかじめ構成。インストールや煩雑な監視サーバ構築の作業が不要であり、システム監視設定を即座に開始できるとしている。

また、運用業務を効率化するためのオプション製品である「設定バックアップオプション」および「監視データ出力オプション」をバンドルしている。さらに、仮想化環境での監視ニーズに応えて、VMware環境への監視サーバのインストールおよび構築を容易かつ短時間に実現するという。

主な特徴として、即座に利用可能なこと、仮想化環境での高可用性の実現、監視要件の変更や監視対象の増加に対応可能なこと、サポート付きサブスクリプションとしての提供の4点を挙げる。

利用開始に際しては、VMware ESXiへのインポートのみで監視サーバの構築が完了し、煩雑な監視サーバ構築作業は不要だという。付属の設定バックアップ機能により監視設定のみをバックアップ可能であり、Zabbixのデータベース全体をバックアップする場合と比べてデータ量が少ないため、短時間でバックアップ/リカバリできる。また、バックアップ/リカバリ時の負荷の軽減も可能としている。

仮想化環境での高可用性に関しては、Zabbixがダウンすると、監視業務が停止し障害検知できなくなる問題があるというが、同製品は同社のHA(高可用性)ソリューションである「MIRACLE FailSafe」をプリインストールし、Zabbixの稼働監視を行っている。万一Zabbixがダウンしても、仮想化基盤からは検知できないOSレイヤーやアプリケーションレイヤーでの障害を検知し、自動的にアプリケーション再起動を行ない復旧させるという。VMwareのHA機能と組み合わせることで、堅牢な監視システムの構築を可能としている。

監視要件の変更や監視対象の増加への対応については、稼働中のシステムにおいても、監視要件の変更や監視対象の増加に仮想マシンのスケールアップで対応できる。監視対象台数が少ない場合はCPUリソースを少なめに割り当て、監視対象が増えるに従いCPUリソースを増やすことで、効率的な運用が可能だという。

提供形態は、サポート・サービスも含む年間のサブスクリプションとなる。監視対象台数に応じた価格設定のため、監視規模の増減に応じてコストを削減できるという。サポート対象のOS/データベース/Zabbixをワンストップでサポートする。