発表会終了後の体験会では、実際に「HEOS 3」などの製品に触れることができた。その際、Bluetoothスピーカーや、他メーカーが採用しているマルチルーム配信機能と比較したときの特長や優位点についていくつか訊くことができたので、かんたんに紹介しておこう。

HEOSの音楽再生はTCP/IPの利用を基本とし、楽曲データはWi-Fiで転送される(HEOS LINKは有線LANにも対応)。Bluetooth/A2DPではロッシーなコーデックで再生することになるが、HEOSでは最大192kHz/24bitのリニアPCM(WAV)およびロスレスコーデック(FLAC/ALAC)で再生できる。

他のマルチルーム配信機能との比較に関しては、レイテンシの少なさが売りだという。再生/停止などの操作指示から実際のアクションまでのレスポンスの速さ、いわば"操作のサクサク感"を重視しており、そのような方針のもとソフトウェア開発を進めているとのこと。

実際、10数メートル離れた場所にあるスピーカーに対し再生指示を出したところ、ほぼタイムラグを感じさせずに曲の再生が始まった。音量調整についても、スライダーを左右へ操作すればたちどころに音量が変わる。グルーピングの処理にしても、十数台ともなれば多少待たされるが、2、3台規模であれば一瞬で完了する。ネットワークやWi-Fiといった言葉を意識させないという点で、ネットワーク対応/マルチルーム化が進むポータブルスピーカーのベンチマークとなりうる製品といえるだろう。

専用アプリ「HEOS」はiOS、Android、Kindle Fireに対応する

NASやUSBメモリ上に保存されたハイレゾ楽曲も、このアプリから再生指示できる

HEOS対応機器をドラッグすると、グループ化/解除できる