APlayを使い始めるための設定はそれほど多くありません。「メニュー→読み上げアプリ選択」から、どのアプリの通知を読み上げるか設定できますが、デフォルトですべてのアプリが有効になっています。基本的にそのまま使い始めて、ひんぱんな通知が煩わしいアプリのみ無効にするといいでしょう。ワタシは、1曲再生するごとにアーティスト名、アルバム名、曲名を知らせる「音楽」アプリ、アプリが更新されるとひとつずつ通知する「Google Play ストア」アプリは速攻で通知を無効にしました。

読み上げるアプリは一括選択、一括解除することも可能です。一括解除してから、必要なアプリのみ有効にしてもいいですね

ラジオ的? Twitterとの連携が◎

使い勝手は想像していた以上にお手軽&未来的です。好きな音楽を聴いていると、LINE、Facebook Messenger、SMSなどの各種通知が自動的に読み上げられるので、スマホを取り出すどころか、目を向ける必要すらありません。仕事をしているときは自分の作業に没頭し続けられますし、移動中に歩きスマホすることもなくなります。ジョギング中やエアロバイクに乗っているときにも便利そうですね。

個人的に非常に気に入ったのがTwitterとの連携。Twitterアプリの「設定→通知→プッシュ通知→ツイート」に登録されているユーザーのツイートはすべて読み上げられるので、ニュースサイトを中心に登録しておくと多彩な情報を素速くゲットできます。街を闊歩しながらツイートを聴いていると、まさに情報が降ってくるような感覚です。

これはTwitterの設定画面。あまりにも多くのユーザーを登録していたり、ひんぱんに連投するユーザーを追加すると、APlayがずっとしゃべり続けることになるのでご注意ください

音声アシスタントの品質は個人的には十分満足できるレベルです。音声合成エンジンにはHOYAサービスの「VoiceText」が採用されていますが、英語も日本語も文章のイントネーション、単語のアクセントともに実に自然です。音声アシスタントの品質が気になる方は、HOYAサービスの公式サイト「http://voicetext.jp/」でご確認ください。VoiceTextには通常版と、小容量のMicro版が用意されていますが、APlayにはMicro版が採用されています。

HOYAサービスのVoiceTextは「ロボホン」にも採用されています

ボタン操作でSNS返信できる機能も

APlayは通知の読み上げだけでなく、ボタン操作で返信する機能も搭載されています。LINE、Facebook Messenger、Twitter、WhatsApp、Googleハングアウト、Slack、Telegram、Zalo、Google Alloなどからメッセージが来たときに、音声認識でメッセージを返信できるとのことです。

しかし、メッセージが読み上げられたあとに「○」ボタンを押せば音声入力が始まるはずなのですが、筆者の手持ちの「HUAWEI Mate 9」と「ASUS ZenFone Zoom」では音声認識機能を起動できませんでした。

また、「+」ボタン長押しで、あらかじめ設定した定型文を送信する機能があるのですが、こちらもHUAWEI Mate 9では動作しませんでした。メーカーのFAQを見ると「HUAWEI社「P9 lite」ではコントローラーが一部正常に動作しない現象を確認しております。(現在調査中)」との記載があるので、ボタン操作には端末によって不具合があるようです。Androidスマートフォンは機種数が多いので動作確認が困難ですが、できるだけ早く対応してほしいところです。

「+」ボタン長押しで送信するテキストは「メニュー→設定→ボタン返信定型文」で設定します。なお、この機能はASUS ZenFone Zoomでは正常に動作しました

現時点では、返信機能に機種によって不具合があるようですが、音声による通知機能だけでもAPlayは魅力的なアイテムです。音声による「ヒアラブル」は非常に少ない労力で情報を取得できるので、メール本文読み上げ機能、長文ニュース読み上げ機能、電子書籍朗読機能などなど、どんどん機能を拡充していってほしいですね。

肝心の音質ですが、低音も高音もしっかり出ていて、ワイヤレスイヤホンとしては解像感も高いです。メインのイヤホンとして常用できるクオリティーです